市場シェアの低下と株価急落に苦しむHTCが現地時間9月5日、台湾証券取引所の株価指数「FTSE TWSE Taiwan 50 Index」(台湾50指数)から除外されると発表された。
同指数は、台湾の優良株50銘柄で構成される時価総額加重平均指数で、この50銘柄だけで台湾の株式市場の70%近くを占めている。HTCは9月21日付けで、伸縮性繊維メーカーのEclat Textileと入れ替えられる。
Googleの「Android」を世界で初めて採用した携帯電話メーカーのHTCは、かつて携帯電話市場の有力プレーヤーだったが、ここ数年で競争相手のサムスン、Appleに着々とシェアを奪われ、最近ではXiaomi(シャオミ)、Huawei(ファーウェイ)といった中国の優秀なライバルにも押されている。
スマートフォン業界のパイオニアであるHTCは、8月に過去8年間で最低の月間売上高を記録し、全従業員の15%を削減して営業経費を35%減らすと発表しており、これに続いて台湾50指数からも除外されることになる。
HTCの最高経営責任者(CEO)Cher Wang氏は、3月にThe Wall Street Journal(WSJ)の取材に対し、同社は「製品の優位性に対するフォーカスを見直し、スマートフォン事業のその先を目指す」との意向を明らかにしている。
この発言は、仮想現実(VR)ヘッドセット「Vive」によるVR分野への進出について述べたものだ。Viveは、2016年に予定されているリリースを前に、多くの好意的な関心を集めている。しかし、この新しい製品カテゴリにはソニーやFacebook傘下のOculusといった競合が存在し、Viveが短期的に大きな成功を収めることはなさそうだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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