ユーザベースグループのニューズピックスは8月5日、ソーシャル経済ニュースサービス「NewsPicks」でリクルーティング領域に参入した。転職を検討しているNewsPicksユーザーに対し、リクルートキャリアの求人サービスを利用する企業から“スカウト”の連絡が届く仕組みを整えた。
具体的には、NewsPicks上に「キャリアストーリー」と呼ばれる求人特集記事を掲載。興味のあるユーザーが「スカウトを待つ」ボタンをタップすると、NewsPicks内のデータベースに登録される。その後、登録されたユーザーに興味のある企業があれば、当該ユーザーにスカウトの連絡が入るという。
求人特集記事は当初、月1~2本程度の制作を見込んでいるが、「どのような形式の記事が受けるのか」という観点で内容を見極め、大きく変更する可能性もあるという。
ニューズピックスは人材データベースへのアクセス権をリクルートキャリアに販売しており、求人企業からの手数料はリクルートキャリアが得る。データベースへのユーザー登録数や成約数の目標は明かさず、「まずは実験として、数字を見ながら調整していきたい」とした。
今回の取り組みについて、ニューズピックスでは、ビジネスシーンを活性化させたいという思いから、「『いますぐに』でなくても、転職を自身のキャリアパスの選択肢に入れたい」と考えるユーザーのために同機能を実装したと説明。この仕組みを通じ、自らのキャリアパスを考えるユーザーに対して、「自ら応募する」に加えて「スカウトを待つ」という選択肢を提供したいとしている。
同社はリクルートホールディングスが100%出資する「RSPファンド6号」と資本提携を結んでおり、今回の取り組みはこれをきっかけに始まったという。なお同社は発表資料で、リクルートグループとの業務協力や資本提携にかかわらず、最大株主はユーザベースであり、ニューズピックスは経済ニュースを提供する企業として編集権と経営の独立性を確保しながらさらなる成長を目指す、との方針を明確に示した。
アプリのダウンロード件数とブラウザ利用者数を合わせたNewsPicksの会員数は、8月5日時点で約60万人、ブラウザ経由の非会員を含めたデイリーアクティブユーザー数(DAU)は約25万人とのこと。男女比は明かしていないが、20〜40代のビジネスパーソンが多いという。
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