パリでタクシー運転手らが起こした1週間にわたる暴動を受けて、Uberは現地時間7月3日、論議を呼んでいる「UberPOP」サービスのフランスでの提供を同日20時より停止すると発表した。裁判所がその合法性について判断を下すまでの措置だという。
サンフランシスコを拠点とするUberの広報担当者は声明で次のように述べた。「フランスのUberPOP利用客50万人と、このプラットフォームを利用していた運転手たちにとっては途方もなく悲しい日だ。しかし、安全を最優先にしなければならない」
UberPOPはUberが提供している最も料金の安い相乗りサービスだ。誰でも登録すればUberPOPで相乗りを呼びかけることができ、訓練や費用のかかるタクシーの免許は不要だ。そのため、このサービスに不満を抱いたタクシー運転手らが先ごろパリで抗議運動を起こし、複数の空港につながる道路を封鎖した。AFPによると、この暴動で10人が逮捕され、7人の警察官が負傷し、車70台に被害があったという。
フランス当局やタクシー運転手の中には、Uberが違法なタクシー事業を行い、タクシーと同じ法規制を順守していないとして、不当な競争を指摘する声がある。一方のUberは、同社の事業は輸送サービスでもタクシーサービスでもなく、運転者を管理せずにスマートフォンプラットフォームを運用するテクノロジ事業だと主張している。フランスの憲法裁判所は今後3カ月の間にUberPOPについて判断を示すことになっている。
これとは別に、フランスでは先ごろ、現地におけるUberの慣行に関する容疑で同社の幹部2人が逮捕されており、9月に出廷するよう命じられている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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