Donutsは5月31日、スマートフォン向けゲームアプリ「Tokyo 7th シスターズ」(ナナシス)をテーマにしたライブイベント「Tokyo 7th シスターズ 1st Anniversary Live 15’→34’ ~H-A-J-I-M-A-L-I-V-E-!!~」をZepp Tokyoにて開催。そのなかで今後の展開について発表を行った。
本作は、伝説的なアイドルが引退しアイドル文化が衰退した時代に、新たなアイドルを生み出しプロデュースしていくことを目的とした、アイドル育成リズム&アドベンチャーゲーム。iOS版を2014年2月から配信を開始し、大型アップデートを経て同年11月からはAndroid版の配信も開始した。
今後の展開ではまず、7月29日に作中のユニットである「777☆SISTERS」がメジャーデビューという形で、両A面のファーストシングルをビクターエンタテインメントから発売。通常盤のほか、ボーナストラックの追加、アナザージャケット12枚が封入されるた初回限定版も販売する。価格はいずれも税別で通常盤が1200円、初回限定版が2200円。
コミカライズでは一迅社「まんが4コマぱれっと」にて今夏より連載開始。漫画は緑青黒羽氏が担当。予告用PVを一迅社より近日公開予定としている。ノベライズでは、KADOKAWAより発行の月刊コンプティークにて今夏より連載開始予定。また一迅社DNAメディアコミックスからは「Tokyo 7th シスターズ コミックアンソロジー」が今夏発売予定としている。また8月14日から3日間、東京ビッグサイトにて行われるコミックマーケット88に出展することも発表した。
ライブイベントはゲーム中に収録されている楽曲をキャスト陣が披露する形で実施。これまでミニアルバムやフルアルバムはリリースしているものの、本格的なライブイベントは今回が初めて。ナナシスのファンである〝支配人”待望のライブとあってか、当日は2000人以上が詰めかけZepp Tokyoを埋め尽くした。実際にはこの数をはるかに上回る応募があったとし、注目度の高さをうかがわせた。
出演したのはユニット「777☆SISTERS」から春日部ハル役の篠田みなみさん、天堂寺ムスビ役の高田憂希さん、角森ロナ役の加隈亜衣さん、野ノ原ヒメ役の中島唯さん、芹沢モモカ役の井澤詩織さん、臼田スミレ役の清水彩香さん、神城スイ役の道井悠さん、久遠寺シズカ役の今井麻夏さん、アレサンドラ・スース役の大西沙織さん、晴海サワラ役の中村桜さん、晴海カジカ役の高井舞香さん、晴海シンジュ役の桑原由気さん、「4U」から佐伯ヒナ役の長縄まりあさん、鰐淵エモコ役の吉岡茉祐さん、「KARAKURI」から空栗ヒトハ/フタバ役の秋奈さん、「セブンスシスターズ」から七咲ニコル役の水瀬いのりさん、羽生田ミト役の渕上舞さん、御園尾マナ役の前田玲奈さん、寿クルト役の黒瀬ゆうこさん、若王子ルイ役の川崎芽衣子さん、遊佐メモル役の辻あゆみさんの総勢21人。トークや幕間のミニドラマを交えながら16曲を披露した。
待ち望まれたライブとあってか、オープニングで777☆SISTERSが登場し「H-A-J-I-M-A-R-I-U-T-A-!!」が歌い出すと、会場は感情を爆発させたときのような大歓声とコールに包まれていた。その勢いのままに、ゲーム中ではレジェンドアイドルという位置づけのセブンスシスターズが登場し「Sparkle☆Time!!」を披露すると、異様ともいえる熱気に包まれていた。
その後も、777☆SISTERSのなかで組まれているユニットのコーナーとして楽曲とトークを展開。距離感の近さを感じさせるゆるい雰囲気のトークと、個性的な楽曲を表現豊かに披露していき支配人を魅了していった。近未来を感じさせるデジタルナンバーが中心のなか、ライバルユニットとして登場した4Uはロックサウンド、KARAKURIはセクシーさを感じさせるダンスナンバーで、ステージに乱入するという演出も含めてステージにアクセントを加えていた。またステージでは5月28日が誕生日という渕上さんに向けたサプライズとして、会場全体でバースデーソングを歌う一幕もあった。
ゲームアプリとして配信してから約1年、ファーストライブでいきなり2000人以上集めるまでに至ったが、リリース直後からいきなり大きな支持を受けていたかといえば、そうではない。メディアミックス展開を視野に入れたコンテンツとうたいながら、派手な展開も行っていなかったが、音楽やシナリオなどコンテンツのポテンシャルを堅実な運営で地道に積み上げつつ、愛着を持つファンが着実に増えていった結果であり、期待を寄せていることの表れのように思う。
アニメやゲームなどのキャラクターコンテンツ展開のなかでライブイベントも行われている昨今。今回のナナシスライブでは制作者とキャスト陣が表現したかった世界と、支配人が臨んでいた景色が高いバランスで一致していたように感じた。何らかのフックがあって興味や愛着を持った支配人が、作中の世界観を感じられたり、「こういう光景が見たい」というのを素直に表現していたステージだったようにも思う。ひとつのたとえであり印象的なシーンにもなるのだが、ナナシスのオープニングアニメには、テーマソングの「Star☆Glitter」にのせて777☆SISTERSがステージに駆け出すシーンが描かれているのだが、筆者が最初にこのムービーを見たときに、実際のステージでこの曲を歌う光景が見たいと思っていたこともあり、それが実現したという意味でも印象的だった。
21人全員によるラストソングとして披露したStar☆Glitterで、自然と支配人から大合唱が起きていたのも、その後のあいさつでナナシスコールが起きていたのも、スクリーンに映し出された退場直後のキャスト陣の喜びに満ちた姿を見ていて、表現したかったことと見たかった光景が一致したと感じられた。と同時に、終盤でPVに表示されていたメッセージの“未来の足音”、この先へと通じる道があり、さらなる期待も予感させた。
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