GEのエンジニアらが、3Dオブジェクトを作成する次世代技術を使って小型ジェットエンジンを製作した。同社によると、使われたのは、「金属粉末を溶融し、層状に重ねる」技術だという。彼らは、このガジェットの出来栄えに満足するだけではなく、その優れた機能性を実証するため、エンジンを実際に作動させ、回転数を3万3000rpmにしてテストを実施した。
このエンジンは長さが1フィート(0.3m)ほどで、直接金属溶融技術(Direct Metal Laser Melting:DMLM)と呼ばれる先進技術を使って完成させた。
同エンジンは、実物大のジェット機に搭載される複雑な機構のエンジンを忠実に再現したミニチュアというわけではなく、実際は、ラジコン飛行機の設計をベースにして作られている。ただし今回は、通常のエンジンをテストする目的で作られた装置が使われたため、実物大のエンジンと同様の試験が実施されることとなった。
同エンジンは、主に概念実証としてのものになっている。GEのエンジニアの1人は、それを「Fun side project」(おもしろプロジェクト)と表現している。またこのエンジンは、3D印刷による航空機製造という新たな可能性も示している。米連邦政府航空局(FAA)は4月、商用ジェット機の飛行部品として使われる初の3D印刷部品を認可している。近い将来、完全に3D印刷で作られたエンジンが飛行機に搭載される日がやってくると言っても、あながち誇張ではないだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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