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DeNA、ゲーム注力も巨大産業との「共創」目指す--任天堂協業タイトルは年内リリースへ

佐藤和也 (編集部)2015年05月13日 08時15分
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 ディー・エヌ・エー(DeNA)は5月12日、2015年3月期通期の決算を発表した。売上収益は1424億1900万円(前年同期比21.5%減)、営業利益は247億6400万円(同53.4%減)、当期利益は160億4100万円(同51.1%減)で減収減益になった。四半期ベースで見ると、2015年3月期第4四半期は売上収益361億円(前四半期比5%増)、営業利益46億円(同11%減)と増収減益となっている。

  • DeNA代表取締役社兼CEOの守安功氏

 ソーシャルメディア事業での国内ゲーム事業では、コイン消費額が増加に転じた第3四半期の378億円から370億円へと減少。2014年度を通してみるとおおむね横ばいで推移している状態。ただしアプリのコイン消費が伸びており、コイン消費の構成比は24%の過去最高となっている。

 海外ゲーム事業では、コイン消費が68億円と大幅に増加。中国におけるバンダイナムコエンターテインメントとの協業タイトル「航海王 啓航(ワンピース)」などが順調に立ち上がったことが主要因としている。

  • 国内ゲーム事業。アプリでのコイン消費の割合が増えている

  • 海外ゲーム事業。中国でのコイン消費が増えているが、営業損益は赤字状態が続いている

  • EC事業。ほぼ横ばいで推移している

 決算説明会で登壇したDeNA代表取締役社兼CEOの守安功氏は2014年度を振り返るなかで、以前からモバイルゲームの再強化をかかげていたが、アプリに関してはヒット作の創出や最大化が着実に進み、コイン消費も伸びたこと。またブラウザゲームについても依然としてコイン消費額の減少傾向は続いているものの、その減少幅が小さくなっていることから、一定の結果は出せたとの見解を示した。

 今後の方針として、引き続きゲーム事業を重要視していくことは変わらないが、新規事業の成長を加速させる投資や中長期視点での新たな柱の創出に向けた挑戦をしていくという。そして今後の成長に向けたキーワードとして、巨大産業との「共創」を挙げた。

 ゲームなどデジタル化しやすい領域だけではなく、インターネットから離れて見える領域でも、今後はネットを活用していくことが重要だとし、それぞれの産業と競争するのではなく“共創”して、DeNAが持つネット活用のノウハウを展開していきたいという。すでに「マイコード」や「KenCoM」といったヘルスケア領域や、「iemo」や「MERY」といったライフスタイル領域も手がけているが、この日は新たにZMPと自動車の自動運転技術を活用し、旅客運送事業の実現に向けた研究・開発などをする合弁会社の設立に合意したことも明らかにした。

  • 2014年度の総括として触れた、モバイルゲームにおけるアプリのコイン消費グラフ

  • 今後の戦略として触れた、巨大産業との「共創」

  • 今後の政略で触れた、経営資源(リソース)配分の優先順位

任天堂との協業タイトルは年内に第1弾をリリース。業績寄与は2016年度から

 3月17日に任天堂との資本業見提携を発表したことは記憶に新しいが、任天堂のIPを活用したゲームアプリの共同開発については、年内に第1弾タイトルの配信を目指して開発中。2016年度末までに5本程度を展開する予定であり、どれもグローバル展開を前提にしていることを明らかにした。また、スマートデバイスと任天堂のゲーム専用機をつなぐ一体型メンバーズサービスについても、今秋開始を目指して開発を進めているという。なお、この競合における業績の寄与については2016年度以降を想定していると説明した。

 中長期的にはまず国内既存事業の安定した運営をベースに、海外ゲーム事業の収支改善を足がかりとし、任天堂との協業施策、新しい事業の柱を上乗せして成長軌道に乗せたいとした。

  • 任天堂との資本業務提携における今後の施策

  • 今後の方針における中長期的な成長イメージ

 2016年3月期第1四半期の連結業績予想として、売上収益377億円(前四半期比4%増)、営業利益34億円(同26%減)と増収減益を見込む。売上収益は野球のシーズンインにともなった増収を見込む一方、費用面については欧米開発拠点(West)の体制やポートフォリオ見直しにともなう費用を中心に、一時費用が約27億円発生する見込みとしている。

 守安氏は第2、第3四半期のタイトルラインアップから盛り返しは可能であるとし、第1四半期で悪い要素を出し切って成長軌道に乗せたいと語った。

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