TSUTAYAやTポイントなどを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループで、ネットエンタテインメント事業を行うT-MEDIAホールディングスは、4月28日からゲームプラットフォーム「TSUTAYA オンラインゲーム」のベータ版サービスを開始した。
TSUTAYA オンラインゲームの特徴は、Tカードの使用履歴や店舗の利用履歴などをゲームに反映するO2O(オンライン トゥ オフライン)を最大限に利用している点だ。すでに2012年よりサービスを開始している「Tの世界」でO2Oを利用しており、オンラインの世界と実店舗との連携を果たしている。
T-SITEを始め、数多くのインターネットサービスを展開するT-MEDIAホールディングスではあったが、それぞれのサイトが独立した存在だった。この個別に展開されていたサイトが2014年に統合された。これにより、すべてのサービスでドメインの統合などが可能になり、O2Oサービスも格段に使いやすくなった。
O2Oによる実店舗の連動としては、店舗での利用履歴がゲーム中に反映され、ゲームでの経験値やレアカードが獲得できるようになり、実生活とゲームがより親密になっていく。さらに実店舗でためたTポイントをオンラインゲーム内通貨である「ゴールド」に交換することもできる。オンラインゲームの会員登録や友達紹介により、Tポイントを獲得する機会もある。T会員登録者数は5304万人。日本の総人口の約41.7%とという圧倒的な会員数持っているからこそ行えるO2Oサービスとポイント連動だ。
代表的なゲームとなるのが、2012年から開始した「Tの世界」。Tポイント提携店でカードを利用したり、来店したりすることにより、ゲーム内の街が発展していく。2015年夏にリニューアルされ、よりTポイントやTカードとの連動が強化される予定だ。ほかにも位置情報とTポイント提携店舗を利用したなわばり争奪ゲームの「にゃんこプレジデンッ!」、仲間と協力しながら拠点を防衛していくディフェンスタイプRPGの「メモリア・ナイツ」、PCブラウザゲームでゆーげん氏のイラストが魅力的な「東京ハーレム」などが用意されている。
また、ミドルゲーマー向けにコーエーテクモゲームスの競馬シミュレーションゲーム「100万人のWinningPost」やコアエッジのリアルタイムバトルゲーム「バハームトクライシス ゼロ」、ライオンズフィルムの3DMMORPG「MazeMyth(メイズミス)」もリリース予定。サイトの統合によるプラットフォーム化により、これらのゲームがひとつのアカウントで管理され、ゴールドやTポイントなどを各ゲームごとではなく、横断的に使えるようになったので、プレイヤーにとって利便性が大幅にアップしている。
さまざまなメーカーが参入し、すべてのゲームでTポイントやゴールド、来店履歴などを管理できるとなると気になるのが、個人情報の管理。来店履歴や購入履歴などがゲーム内で反映されるが、どの店にどういった買い物をしたかなどの個人情報は、TSUTAYA オンラインゲームが一括管理しており、各メーカーやデベロッパーに渡されることはないとのこと。TSUTAYA オンラインゲームをプレイすることにより、漏洩の危険性が高まると言うことはなさそうだ。なによりためるだけためて、使い道に苦慮していたポイントの使い道が増えたのは喜ばしいことだ。
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