「Opera Max」は、ブラウザなどで発生する、モバイルデータ通信の容量を圧縮できるアプリだ。データやアプリの種類によっては50%程度の通信量を削減できるので、通信量制限がシビアなMVNO回線を利用している場合など、少しでも通信量を抑えたい環境で威力を発揮する。
アプリ名で誤解されがちだが、本アプリはブラウザではなく、インターネットに接続するさまざまなアプリと組み合わせ、データを圧縮してくれるアプリだ。本アプリをオンにしておくと、3G/LTE回線を通じたモバイルデータ通信は、すべて圧縮されるようになる。効力はあらゆるアプリに及ぶので、圧縮にあたって何らかの専用アプリに乗り換えるなどの必要はなく、それゆえ本アプリの存在をふだん意識することはまったくない。せいぜい通知バーにアイコンが表示されるのと、更新の手間(後述)がかかるくらいだ。
データの圧縮率は通信の種類によっても異なり、例えばブラウジングでは、通信量を30~50%も削減できる。写真や動画についても、そこまで高い圧縮率ではないものの、同様に効果を発揮する。ただし圧縮されることで画質が露骨に悪くなる場合があるので、必要に応じて設定画面の「画像の圧縮」「動画の圧縮」でオンとオフを切り替えてやるとよい。
一方、Google Playストアからのアプリのダウンロードなどでは、圧縮の効果はほとんど見られない。本アプリはプロクシとして動作する仕組みになっており、オンにした状態ではすべての通信がOperaのサーバを経由するようになるので、VPNとの併用もできない。また暗号化された通信では適用されず、さらにテザリングでの利用も不可能だ。
このように、向き不向きはあるものの、外出先での利用頻度が高いブラウジングで30~50%もの通信量削減が見込めるのは、やはり大きな魅力だ。アプリごとの圧縮状況は画面上で確認でき、不具合が出るようならアプリ単位でオフにできるほか、Wi-Fiでのみ通信を行うよう設定することも可能であるなど、モバイルデータの通信量削減に多大な効果を発揮する。期限切れの手動更新がややわずらわしいのはデメリットだが、なにせ無料アプリということで、気軽に試して効果のほどを確認してみてはいかがだろう。
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