クックパッドは4月21日、みんなのウェディングと資本・業務提携し、TOB(株式公開買付け)で同社を連結子会社化することを発表した。レシピ情報サイトと結婚式場の口コサイトの連携を図り、相互送客やノウハウの共有を進める。買付け価格は1株1400円で、総額28億6580万円で発行済み株式の26.87%分を取得する予定。みんなのウェディングは、子会社化後も上場を維持する。
近年は新規事業にも注力しているクックパッド。これまでにも、個人レッスンのマーケットプレイス「Cyta.jp」を運営するコーチ・ユナイテッドや、キッチン用品や衣類のEC「アンジェ」を運営するセレクチュアーなど、料理を軸とした“生活インフラ”になるための事業を買収してきた。
クックパッドでは、みんなのウェディングの事業領域である「結婚」という人生の重要なイベントは、料理をする頻度が増す機会であり、「生活インフラへと進化していく上で重要な構成要素となる」と説明。連結子会社化した際には、みんなのウェディングとの相互送客などユーザー増加策を実施する予定だという。
また、みんなのウェディングの事業拡大に向けて、クックパッドのレシピコミュニティの運営ノウハウを共有し、結婚式に関する情報サービスにおいてもより良質なコミュニティを構築するとしている。さらに、クックパッドで培ったスマートデバイス向けの技術基盤を共有し、みんなのウェディングのスマートフォン最適化を進める。
みんなのウェディングは、2010年10月にディー・エヌ・エー(DeNA)から新設分割によって設立された企業で、2014年3月にマザーズ市場に上場した。しかし、同年11月には、売上を不正に計上しようとしたことが発覚。同年12月に代表取締役社長兼CEOの飯尾慶介氏が辞任するなどの騒動もあった。
不正が発覚した11月、みんなのウェディングの株主数社からクックパッドに資本提携についての提案があり、協業について検討してきたという。そして、2015年1月末にみんなのウェディングの業績が開示された後、数回にわたる協議を通じて提携が決まったのだという。なお、筆頭株主のグロービスと2位株主のDeNAがTOBへの応募契約書を締結している。
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