講談社は4月1日、7月より、ドローン(無人小型航空機)による選書宅配サービス「いかが書店」を開始すると発表した。
利用するには、まず専用のスマホアプリで538項目の質問に答える必要がある。「初めて夕焼けを綺麗だなと思った瞬間を思い出せますか?」「人にだまされやすい方ですか?」などの質問に答え、好きな本をいくつか選ぶと完了する。料金は、1万円、5万円、10万円のコースを選択できるという。
なお、配達予定時間の30分前に、アプリにプッシュ通知で知らせてくれる。また、配達時には、配達先の部屋を360度カメラでスキャンし、次回以降よりAIによる精密な「選書」が行えるようになる。選書を行うAIは講談社のカリスマ編集者音羽卯月(おとわうづき)氏が担当する。
AIの設計は天才ゲームプログラマーが担当し、プログラミングはCEDEC(コンピューターエンターテイメントデベロッパーズカンファレンス)元運営委員長吉岡 直人氏が担当。ドローンの開発は、『シドニアの騎士』に登場する「衛人」の開発を手がける東亜重工が担当したという。
すべての本が読み終わった頃、自動的に次の「選書」が届くしくみを持つ。なお、1台のペイロード(可搬重量)は約5kgのため、目安としてコミック20冊以上、文庫本33冊以上の場合は編隊で届くという。今回の5万円コースと10万円コースが該当する。
なお、悪天候や機械のトラブルなどでバッテリランプが「オレンジ」まで減っている場合は充電に協力してほしいと呼びかけている。1台の充電につき500円のクーポンをプレゼントするという。
ドローンによる宅配サービスはAmazon.comが「Amazon Prime Air」、Googleが「Project Wing」を発表し現在試験中としているが、現在米国では商用目的の無人飛行機の運用が禁じられていることなどから未だサービスの実現に至っておらず、この「いかが書店」が世界初の商用サービスとなる可能性が高まっているという。
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