リコーインダストリアルソリューションズは3月19日、産業用ステレオカメラ「RICOH SV-M-S1」を3月25日に発売すると発表した。価格は150万円~を見込む。
RICOH SV-M-S1は、装置の「目」の役割を果たすロボットビジョン市場に向けた製品だ。生産ラインをはじめ物流などの現場で使用される「ロボットピッキングシステム」や対象物の位置や高さを取得できるため「装置制御監視システム」などでの利用を想定している。
カメラ内で視差演算処理まで行えるため、対象物の形状を高精度かつ高速に計測できるのが特長だ。具体的には、リコー独自のキャリブレーション技術により、1m計測時に測距精度約±1mm(実測値)を実現。撮影から画像処理、視差演算までを全てカメラ内部で行うことでデータ処理速度が向上するため、30fpsの高フレームレートで3次元データを計測できるとしている。3Dマッチング以外にも、輝度情報を使用した2Dマッチングなどさまざまな用途で活用できる。
なお、3次元データの画像を取得するところまでを担うもので、物体の認識やロボットの制御は別途必要になる。
オプションとして専用高輝度LED照明「RICOH SL-M-LE」を6月下旬に発売する。この照明を当てることにより、対象物の面の高密度な3次元データを取得できるとしている。
リコーは、複写機やカメラの開発などで長年培ってきた画像処理技術や光学技術を最大限に活かせる新たな領域としてインダストリ市場に注力している。
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