グーグルは3月19日、検索の新機能を追加した。これまでは検索されたキーワードを含むページのリストを表示していたが、同日からその質問に答えている可能性が高い文章を抽出して、検索結果の上方に表示するようになった。スマートフォンやタブレット、PC、Android Wearなどあらゆるデバイスに対応している。
同日の記者発表会で登壇したグーグル製品開発本部長の徳生裕人氏によれば、グーグルは年間に1万件近い実験をしながら、新機能やサービスをリリースするかどうかを判断しており、現在も300件の実験がグーグル検索上で行われているという。特に大きなアップデートとなったのが、2012年に実装された「ナレッジグラフ」だ。
ナレッジグラフは、グーグルの保有する膨大なデータベースによって、入力されたキーワードが何を意味するかを把握し、検索結果の一部として表示する機能。検索結果の画面右側にキーワードに関連した情報を表示する。たとえば、「ルーヴル美術館」と検索すると通常の検索結果に加えて、ルーヴル美術館の営業時間や所蔵物などが表示される。
また2014年からはモバイル向けに音声検索なども提供しており、「ユーザーはより直接的な答えを求める傾向にある」と徳生氏は話す。そこで、自然言語処理技術の向上などによって、ユーザーの質問を的確に理解して答えを見つけ出す新機能を開発した。米国では2014年から提供されていたという。
新機能では、たとえば「ブラジル国旗の由来」「iPS細胞とは」「首都圏の定義」など、気になるキーワードに対して質問をする形で検索することで、関連性の高いウェブサイト内の文章を抽出して表示してくれる。現時点ではすべての質問に答えられるわけではないため、さらに精度を上げていきたいと徳生氏は語った。
グーグルでは3月20日より「ふと浮かんだ疑問はGoogleにきいてみよう。」をテーマにしたキャンペーンを開始する。さまざまな主人公が、日々の生活の中でGoogleと疑問を解決する様子を描いたCMやウェブ広告などを展開するという。
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