ひなたと真美好き記者が見た「アイマス ミリオンライブ!」LTH07&08発売記念イベント - (page 2)

 後半ではライブコーナーとして、それぞれのソロ曲を披露。6人ともLTHに収録されているソロ曲をステージで歌うのは初めてという。

 トップバッターは下田さん。いきなり真打ち登場といっても過言ではない状況に熱気を帯びる場内。そんななかで披露した「WOW! I NEED!! ~シンギングモンキー 歌唱拳~」は、テンポが速く“チャイナ風””拳法”といったものを思い浮かべるようなハイテンションソング。間奏の振り付けには拳法風のポーズを取ったり、観客もコールの代わりに「ハッ、ハッ」と声を上げたりと大盛り上がり。

 疾走感があるというよりも100m走のペースで400mを走りきるようなイメージがあっているかどうかわからないが、短距離の全力疾走をし続けるぐらいに息継ぎする間もない忙しさすら感じさせる曲で、間奏にもかかわらず給水するといった場面もありながらも歌いきる姿に熱気は最高潮。トークだけではなく歌でも魅了するパフォーマンスを見せつつ、最後に充実感を語ったり決め台詞などでカッコよく締めくくるかと思いきや「ジャージャー麺」と笑いを誘う一言。エンターティナーぶりを存分に発揮していた。

 続いて登場した原嶋さんは「アニマル☆ステイション!」を披露。動物が好きという気持ちをぎゅっと詰め込んだというアップテンポの曲だ。イベント初登場ということはステージも当然初めて。さらに下田さんの次ということでわずかに緊張している様子も見受けられたが、それ以上に明るさと元気のよさを前面に押し出し、会場の熱気を受け継いで盛り上げていた。動物の鳴き声のコール&レスポンスもバッチリで一体感をより深めていっているようにも見えた。小柄な体を大きく動かして歌い踊る姿は、どこか背伸びしようとしている育のイメージにもかぶる。元気よくというところで、パワフルさではなくほほえましさを感じさせるのは原嶋さんのステージ特有の感想なのかもしれない。

 今回のもこもこな服装はアニマル感を出すためと説明した原嶋さんは、歌い終わったあと「めっちゃ暑いです!」と言いながらも満面の笑顔。それがステージの楽しさと充実感を表しているようだった。

 戸田さんは疾走感あふれるダンスナンバーの「ユニゾン☆ビート」を披露。歩と同じポニーテールを揺らしながら観客と一緒に左右に手を振りつつ、そしてコールで一体感を楽しみ、音楽に身をゆだねるように歌声を響かせていた。その光景は、会場は屋内だが野外フェスのような雰囲気さえ感じられるほどのもの。戸田さんはひとつ前のCDシリーズ「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE」(LTP)のソロ曲「Get My Shinin'」がしっとりとした曲だったことに触れ、コールが入って盛り上がれる曲を披露できたこと、みんなで楽しめたことを振り返り「うれしいよー!」と叫ぶように喜びを表現していた。

 ここまでライブらしくアップテンポな曲が続いたが、その熱気をやわらかい暖かさに変えるように田村さんが「りんごのマーチ」を披露。四季の移り変わりを描いた曲で、歌詞に動物は出てこないものの、動物たちで結成した森の音楽隊が演奏しひなたが先頭に立って歩きながら歌うような光景が思い浮かぶ。間奏の振り付けではりんごをかじるようなワンポイントを入れつつ、優しさを感じる歌声を響かせ、会場をほわほわ癒やされるほっこりとしたひなたワールドに包み込む。どこか頬が緩む感じはゲーム中のR「アップルスウィート 木下ひなた」をイメージするといいかもしれない。赤いサイリウムがゆっくりと振られるなか、最後の「ラララ……」は自然と観客からの声も上がって合唱する光景を見て少しうるうるときたのはここだけの話だ。

 木戸さんは「おまじない」を披露。可奈はとにかく歌が大好きなアイドルとなっているが、木戸さんはこの曲について、歌詞がそのまま可奈のことを表現していると説明。さらにしっとりと歌声を響かせる前のソロ曲「オリジナル声になって」から、明るく楽しさを感じさせる曲になったことから、成長した可奈を表現するために振り付けも激しくつけているという。そんなこの曲は正統派アイドルソングをイメージさせるようなアップテンポの曲で、終始楽しそうに歌っている姿は可奈とかぶる。“華がある”と思えるように、歌い出すとパッと楽しい雰囲気にさせてくれるところが印象的だった。

 ソロパートのラストは高橋さん。高橋さんはトークパートで下田さんに次ぐ盛り上げ役として的確なツッコミを入れたり適度にいじられたり、コーナー説明をしている横で観客に向かってポーズを決めるなど笑わせつつ、下田さんからイエローカードをもらってしまうなどムードメーカー的な役回りで立ち回っていたが、ここで披露した「水中キャンディ」では雰囲気が一変する。このみがアイドルになる決めたときのことを描いていると解釈して、何かを決断するときに、自分を奮い立たせるために聴いてほしい曲と高橋さんは説明。新しい一歩を踏み出す勇気を与えるかのように、心に直接響く歌声に観客は聴き入っていた。

 締めくくりのあいさつでは下田さんが、木戸さんのしっかりと感謝の気持ちを伝える様子を見てしみじみと「大人になったね……」、原嶋さんに対して「これからも自信を持って頑張って!」とエールを送っていたのが印象的。また、高橋さんの先ほどの“歌姫感”はどこへやら、ムードメーカーの本領発揮と言わんばかりにしゃべりまくり、周りから諭される姿もあわせて印象的だった。

 LTPのイベントはいくつか伺ったり一度取材したことはあるものの、LTHイベントを見るのは、実は今回が初めて。今回の会場はLTPから少し広くなっていると感じたのだが、もともと765プロ劇場を大きくしていくという設定があるため、ゲームとともに成長している感覚も覚えた。とはいえ距離感の近さはそのままで、単に間近で見られるというだけでなく、観客とのやりとりも交えるような形で進行し、声援に応えていくというのも親近感を持ちやすく大きな魅力だ。LTHイベントのこれまでがどうだったのかはわからないが、こと今回に関しては、LTPやそのほかのイベントなどを経て成長した姿もあれば、長年の経験で積み重ねたパフォーマンス、このタイミングでも新たに出てくる個性など、特に見どころになる部分も多く、この6人だからこそのイベントだったと感じている。

 最後に6人そろって披露したミリオンライブ!のテーマソングのひとつ「Welcome!!」を披露。この6人の組み合わせでのイベントはこの場限りの可能性が高いため、わずかなさみしさもあったが、それ以上にここでしか聴けない格別なものだと感じた次第だ。

最後の締めくくりとして歌われた「Welcome!!」
イベントの締めくくりとして歌われた「Welcome!!」

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]