アビーは2月10日、光造形方式を採用した国産3Dプリンタ「SCOOVO MA シリーズ」の新機種として、大型造形向け「MA25」、精緻な造形向け「MA20」を発売した。本体価格はMA25が278万円、MA20が248万円(いずれも税抜)。中小事業者への導入を見込む。
MA25は、最大で高さ170mm×幅140mm×奥行き80mmの造形物を制作可能。これは既存の上位モデル「MA30」との容積比でおよそ2.5倍に相当する。MAシリーズ最大のワークエリアを確保することで、プロダクトデザイン、キャラクターデザイン、建築デザインなど、幅広い分野での活用を可能にしたという。
MA20は、最小0.025mmの積層ピッチが特長。MA30に匹敵するこの精緻な積層性能により、ものづくりの現場をはじめ、建築、医療、教育などさまざまな分野での活用を可能にしたという。
また両モデル共通して、一般的なレーザー照射方式の光造形機に比べて、数十分の一の液体樹脂で造形物を出力できる。従来の光造形機では、構造上、小型の造形物であってもタンクに数十リットルもの液体樹脂を注がなければ造形ができず、入れ換え時などに多量の液体樹脂の損失が生まれていた。今回の2機種では、小さな造形物であれば、わずか300cc程度の液体樹脂を本体のタンクに注ぐだけで済むという。
アビーは、光造形方式を採用したSCOOVO MA30/MA10を2014年9月に発売。また同年11月に、NECフィールディングとの業務提携によりMAシリーズの年間保守契約プログラムを開始している。
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