ウェザーニューズはアジアを救うか--観測技術の差に商機あり - (page 2)

現地人材を活用し地域独自のサービスを開発

――そこには航空業界も含まれるのでしょうか。

 2014年末にインドネシアで発生したエアアジア旅客機墜落事故を受け、航空会社の気象に対する関心が一段と高まっています。今日(取材当日)もたまたま、シンガポールの航空会社の方が当社を訪れていました。

 航空業界には“魔の11分”といわれる時間があります。離陸してからの5分、着陸するまでの6分をあわせた時間帯のことで、この間に事故が起こりやすいとされています。当社では、まずはその時間帯の目的地・到着地の安全にフォーカスして情報の収集や分析、提供をしています。

――アジアならではのサービスも生まれてくるのでしょうか。

 アジアでは交通渋滞がひどいのですが、その原因の1つが雨です。たとえば、雨が降りそうならば、その日の行動計画を変えるよう呼びかけるサービスも考えられるでしょう。どのようなサービスを開発するにしても、その国の気象情報が必要です。

  • 同社シンガポールオフィスからはコンテナバースを眺められる。同国に外航海運会社のオペレーションセンターが集中していることを表している

 その国の気象情報は、現地の方が一番よく知っています。マニラでは船舶会社に船乗りとして務めていた方を採用しました。海の世界に精通している彼らは、海運業界向けのサービスの強化において大変貴重な人材です。加えて現地の気象をよく理解しているため、航空・陸上のサービス展開においても力を発揮してくれると期待しています。また、気象を学んだ学生のスキルを活かせる場所はこれまで各国の気象庁など限られた機関しかありませんでした。今後は、当社が民間会社としてそうした学生の活躍の場として、各国の雇用にも貢献していければと思います。

――今後の拠点拡大の計画や目標は。

 気象に関する事業を展開していますから、国単位ではなく、気候区分で観測をしていかなければなりません。そのためにも、アジアを面で捉え拡大していきたいと考えていきます。人材面でのいい出会い、機会があれば、スピード感を持って展開を推進していきたいです。いまは日本の売上が全体の8割を占めており、国内は引き続き成長しています。直近での新興国の売上は大きくありませんが、むこう3~5年で売り上げの面でも貢献をしていきたいです。

――今後、気象業界で注目のトピックはありますか。

 日本だけでなくアジア域も観測している、日本の気象衛星「ひまわり」が刷新されます。2015年夏から運用されるひまわり8号、そして2016年度の打ち上げに向けて準備を進められている9号です。

 8号・9号では、解像度が2倍に強化されるだけでなく、観測頻度が現在の30分に1回から、10分に1回に上がります。気象は、面的、局所的、時間的に観測するといわれていますが、その時間が高頻度化することで予測精度の向上に、また、技術革新はアジア各国から日本の気象庁・政府へのリスペクト、プレゼンスが高まると考えます、ジャパンブランドの強化は、当社の活動においても歓迎すべきことと考えています。

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