UPDATE 米連邦通信委員会(FCC)の委員長を務めるTom Wheeler氏が米国時間1月7日、ラスベガスで開催されているCESでの討論で述べたところによると、FCCは2月26日に開催する公開会合で、ネット中立性規則を復活させる提案について採決を取る予定であるという。
Wheeler氏によると、新しい提案は2月5日より委員の間で回覧され、その3週間後に全体で採決が行われる予定だという。同氏は提案の内容について詳細を明かさなかったが、新提案では、ブロードバンドトラフィックをTitle IIの公共サービスとして再分類することも含まれると示唆した。これが実現すれば、新規則の法的基盤が強くなる、と一部の支持者は考えている。
Obama米大統領は2014年11月、米連邦通信委員会(FCC)に対し、インターネットトラフィックを通信法(Communications Act)のTitle IIの下に再分類するよう促した。Wheeler氏はそれまで、このObama大統領の提案を支持するかどうか明言していなかった。
ブロードバンドトラフィックをどのように分類すべきかという問題は、新たなネット中立性規則案をめぐる議論で激論を呼ぶ問題となってきた。AT&TやVerizonといった大手ブロードバンドプロバイダーは、ブロードバンドを公共設備として再定義することが、時代遅れの電気通信規制を業界に押し付け、革新を阻害するものだと主張している。これらのプロバイダーによれば、業界は政府の規制を受けずに成長を遂げてきたという。一方、一部の消費者保護団体や、Netflixなどのインターネット企業は、ブロードバンドサービスの再分類は、新しいネット中立性の規則を将来的な訴訟に確実に対抗できるようにする唯一の手段であると指摘する。
ネット中立性は、あらゆるオンライントラフィックについて、ブロードバンドプロバイダーが一部のトラフィックに何らかの制約や優遇を与えることなく、平等に扱うべきとする考え方だ。FCCは2014年5月より新たな規則の草案作りを進めており、この草案が2010年から採用されてきた規則に取って代わることになる。2010年のOpen Internet規制は、2014年前半に連邦裁判所によって却下されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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