木暮祐一が振り返る2014年のモバイル業界--“スマホ成熟市場”から次のステップへ - (page 2)

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──今年購入した端末で一番のお気に入りは。

 サムスン電子の「Gear S」でしょうか。腕時計型ウェアラブル端末の一種といえますが、じつはこれ単体にマイクロSIMを挿入でき、音声通話ができてしまいます。スマホ(Galaxyシリーズに限定されてしまうのが惜しい)とBluetoothで連携させ、スマホへの通話やメッセージの着信通知とか、活動量センサとしてのウェアラブル的活用はもちろんのことですが、Gear Sには3G音声通話用に契約したSIM(つまりドコモのケータイ用カケホーダイプラン、月額2200円)を挿入し、発信用音声通話端末として手放せなくなっています。

 というか、「カケホーダイ」という音声通話無制限の料金プランを各社が出したからこそ、音声通話用端末をもっと充実させて欲しいところですが、相変わらずガラケーに対しては各通信キャリアが力を入れているように見えません。そうした中で、このGear Sはキワモノ的ガラケーとして、大変気に入っています。

──今年よく使ったサービスやアプリは。逆に使わなくなったものがあれば教えて下さい。

 iPhone 6(およびiOS 8)の発売と同時に、「ヘルスケア」アプリ(HealthKit)が導入され、個人の健康管理をiPhoneに集約させるという使い方が注目されました。ヘルスケア系アプリは以前から色々と使って来ましたが、しばらく使わずに遠ざかっていたアプリも含め、この「ヘルスケア」アプリの登場で改めて使うようになった健康関連アプリが多数あります。改めてそうしたアプリの最新版をダウンロードしてみて、それぞれとても機能拡張され便利なものになっていることに驚かされました。スマホ向けに提供されているアプリって、着々とバージョンアップを重ねていたんだなという驚きを感じつつ、ヘルスケア系アプリの面白さを改めて感じるようになりました。

 たとえば、睡眠時の眠りの深さをモニタリングしながらすっきり目覚められるタイミングに目覚ましアラームを鳴らしてくれる「Sleep Cycle」も5年ぶりに利用を再開しましたが、完全日本語対応していましたし、アラームや睡眠データの蓄積等、機能がこれほど充実していたのかと驚きました。深酒し過ぎると深い眠りにつけず、それが翌朝がつらい要因であることが分かったり(笑)

 一方、使わなくなったものは、モバイルWi-Fiルータでしょうか。持ち歩く機器を減らしたいとか通信料を抑えたいために回線数を減らしたいといった目的もありましたが、スマホのテザリングで十分に快適に利用できるため、複数のスマホの日々のデータ通信量を見ながら、外出先でPCを活用するときはテザリングで済ますようになりました。

──2014年はモバイル業界にとってどのような1年だったと考えていますか。

 2014年は、スマートフォンの普及が一段落し、“スマホ成熟市場”となった年ではないでしょうか。まだ普及率は50%超え程度と言われていますが、日本のガラケー自体が世界でいうスマートフォンの要件を満たす存在だったとも言えますし、そういう点では通話中心にモバイルを使う人たち(ガラケー派)と、大型ディスプレイでさまざまなコンテンツを中心にコミュニケーションを楽しむ人たち(スマホ派)それぞれに、求められる端末が行き渡ったと思います。スマホのモデルチェンジも、もはや多機能化よりもスペックアップ(最新のネットワークへの対応や、処理能力の向上)に重きが置かれるようになりました。

 そんな中で、他キャリアから顧客を呼び込んで、契約数を少しでも稼いで行きたい各通信キャリアの目論みや、過酷な条件のもとでケータイやスマホ端末を販売して行かなければ生き残れない販売店が、あの手のこの手でMNP重視の販売を展開し、キャッシュバック問題がクローズアップされた年ともいえました。やり過ぎと思えたキャッシュバック販売は、2014年春には一旦落ち着きを取り戻したように見えましたが、その後また再沸しています。こうした中で、総務省の有識者会議のひとつ「消費者保護ルールの見直し・充実に関するWG」でクーリングオフの導入やSIMロック解除の導入などを通信キャリアに求めることになりましたが、果たしてその成果がどのように出てくるかは2015年に注目しておきたい重要事項のひとつです。

──2015年は「コレがくる」という端末やサービス、トレンドなどがあれば教えて下さい。

 スマホ市場や端末開発が成熟化し、一段落したと前述しましたが、同時に期待しているのがスマホ向けアクセサリ市場の充実でしょう。日本のメーカーは案外慎重ですが、スマホが世界中に普及するようになり、日本にはなかったようなアクセサリを海外のユーザーが使っているところを見かけることも増えて来ました。その中で注目しているのが「セルカ棒(自撮棒)」。日本では電波法の規制でBluetoothでシャッターを切れるセルカ棒は法的には利用できませんが、世界では大ブームです。中国製のすぐに壊れそうなものではなく、ぜひ日本のメーカーならではな高品質セルカ棒を発売してもらいたいものですね(笑)

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