smiloops(スマイループス)は12月17日、スマートフォンで手軽に転職エージェントに相談できるアプリ「JOBKUL(ジョブクル)」をiOS向けに公開した。価格は無料。Android版は2015年春に提供する予定だ。
JOBKULは、自分の簡単な経歴を登録すると適切な転職エージェントがマッチングされ、チャットで転職について相談したり、転職先の提案を受けたりできるアプリ。マイページでプロフィールを充実しておくと仕事のスカウトがもらいやすくなる。また、動画インタビューでプロフィールを登録することも可能だ。
「総務省労働力調査2013」によれば、就労人口約6300万人のうち、実際に転職をした人は約286万人いるが、一方で転職を検討しながら動いていない人は約519万人もいるという。リクルート出身者であるsmiloops代表取締役の仲子拓也氏は、「その多くは次の仕事を見つけるのが難しいと感じているが、現状の転職サービスではこの層にアプローチしきれていない」と指摘する。
仲子氏は、転職サイトを見ても企業や求人情報の違いが分からず離脱してしまったり、転職エージェントとの相談で実際に会いに行くのが面倒だと感じている人が多いと話す。また、日々の仕事をこなしつつ転職活動をするため、まとまった時間を作れない人も多いことから、すき間時間に気軽に転職相談ができるサービスの需要は高いと見ている。
一方、転職エージェントも、競争が激化して“プル”でのウェブ集客が難しい、大手転職サイトの人材データベースにスカウトメールを送っても返信率が1%程度で効率が悪いといった課題を抱えており、JOBKULであればこうした双方の悩みを解決できると説明する。同社では初年度で1000人の転職決定を目指している。また、現在は数十人が登録している転職エージェントの数も拡大したいとしている。
「ニュースアプリやフリマアプリなど、さまざまな業界でスマホをベースとしてサービスが再定義されている流れがある中で、転職マーケットではまだまだPCのサービスをスマホアプリ化しただけのサービスが多い。我々は、モバイルオンリーの思想のサービスで、自分に合う転職エージェントに『出会う』+『相談する』という点にフォーカスをしたサービス作りをしている。スマホ時代の新しい転職サービスとして1つのブランドを築きたい」(仲子氏)。
11月にはビズリーチが、直感的なスワイプ操作で短時間に会社探しができる若手社会人向けのレコメンド型転職サイト「careertrek(キャリアトレック)」を公開している。今後はこうした、すき間時間にスマートフォンでカジュアルに転職活動ができるサービスが主流になるかもしれない。
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