安全を確保するため、DJIは「Return-to-Home」(RTH)機能を動的なものにした。つまり、Inspire 1はユーザーの現在地に帰還する。したがって、ある地点でキャリブレーションを行って離陸させた後、ユーザーがその地点から移動しても、Inspire 1は離陸した場所ではなく、ユーザーがいるところに戻ってくる(例えば、航行中のボートから離陸させたいという場合には、絶対に欲しい機能だろう)。
DJIのほかのコプターと同様に、Inspire 1もバッテリ残量が少なくなったときに帰還するように設定できる。Inspire 1向けに開発された新しいiOSアプリとAndroidアプリでは、6つあるセルの正確な残量を個別に確認することが可能だ(このアプリを使って、1つのセルが正常に機能していない場合などにセルの状態を確認することもできる)。
アプリでは、Inspireのセンサが取得したすべての遠隔測定データを確認でき、カメラのすべての設定を制御することができる。また、リモコンの設定を調節する機能もある。Inspire 1を自動飛行させたい場合は、モバイルデバイスのタッチスクリーンに飛行経路を描くだけで、地図上に飛行経路を記すことができる。
購入者にとっての最大の難点は、(価格以外では)航続時間だろう。フル充電して理想的な状況で飛ばしても、最長18分間しか飛行できない。これは4K動画を30fpsで撮影しながらの飛行時間なので、悪くない数字だ。航続時間が短くなる要因は、むしろ風や飛行速度だろう。
無人飛行カメラの初心者は、航続時間が短いと感じるかもしれない。しかし、Inspire 1に搭載されている機能を考えると、航続時間は理不尽なほど短いというわけではなく、Inspire 1に装備面で劣るほかのクアッドコプターと同等か、それ以上であることは間違いない。もちろん予備バッテリを購入するという選択肢もあるが、Vision+のバッテリが約130ドルであるため、Inspire 1のバッテリがそれより安くなることはないだろう。
DJIの公式サイトではInspire 1に関する詳細な情報が公開されているほか、先行予約も受け付けている。出荷は12月中旬までに開始される予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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