PCやスマートフォンの普及に伴いOS争いが激化したように、ロボットの普及により、ロボットOSの覇権争いが進んでいくと予想される。
シリコンバレーでは、米Willow Garageが開発し、「Open Source Robotics Foundationが」が維持管理し、オープンソースの「ROS(Robot Operating System)」が提供されている。川田工業の人型ロボット「NEXTAGE OPEN」などは、このROSに対応している。
国内のロボットOSでは、産業技術総合研究所などが開発した「OpenRTM」、日本ロボット工業会が提唱しORiN協議会が維持管理する「ORiN(Open Robot/Resource interface for the Network)」などがある。また、ソフトバンク100%子会社のアスラテックは6月に「V-Sido OS」発表している。
そして、注目されるのが、Googleが開発中とうわさされるロボットOS“Android-R”の存在だ。Googleがスマートフォン分野で「Android」のシェアを大きく伸ばしたように、「Android-R」上で多種多様なアプリが世界中で開発され、世界中のロボットとつながるようになれば、ロボット分野においてもGoogleの影響力は、巨大なものとなる可能性がある。
ロボットOSを通じて制御機能やAIを動作させ、ロボットのハードウェアと連携させることで、ロボットの大きさや構造が異なるさまざまなタイプのロボットへも展開が可能となる。つまり、ロボットOSの勝者が、ロボットOSを中心としたさまざまなモノまでがつながるエコシステムを形成し、次世代のロボット市場をリードすることになるだろう。
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