スカパーJSATは10月30日、2015年3月期第2四半期累計(2014年4~9月)の決算を発表した。標準画質サービス終了などによる収入減から売上高は前年同期比0.5%減の823億8100万円になったものの、ハイビジョンサービスへの加入者移行費用減などにより、営業利益は17.7%増の128億3000万円で、減収増益となった。経常利益は同17.3%増の127億6100万円、当期純利益は54.1%増の100億5600万円。
新規加入件数は前年同期の24万3000件を下回る19万1000件、純増数はマイナス27万4000件、累計加入件数は344万2000件となった。ただし、ARPU(加入者1人あたりの月間売上)に関しては「かなり上がっている」(スカパーJSATホールディングス代表取締役社長の高田真治氏)という。
「5月のMPEG-2方式による標準画質サービス終了に伴い発生した解約処理手続きは約25万件。その大半は月額基本料のみをお支払いいただいていたお客様だった。一方で、3月に月額税込1980円の『スカパー!セレクト5』の販売を開始することで、単チャンネル契約からパック契約へ切り替えるユーザーが増え、新規顧客の開拓と平均視聴料単価の向上につながった。これがARPUが上がった要因」(高田氏)という。
今後は、11月3日までの「10日間無料放送」をはじめ、「加入料0円キャンペーン」「スカパー!史上最大の一挙放送」などキャンペーンが数多く控える。「こうした定番キャンペーンに加えて、家電店など販路連携の施策も展開していく」(高田氏)とした。
また、「順調に増加している」(高田氏)という「スカパー!オンデマンド」は、配信チャンネル数も60チャンネルを突破し、専門チャンネルアプリも追加するなど、活発な取り組みをしている。「放送同様に大事な部分。放送と連動したテーマで積極的に仕掛けていきたい」とした。
スカパーJSATでは、2015年3月1日に4K商用チャンネルを2チャンネル同時に開局することを発表している。高田氏は「『スカパー!プレミアムサービス光』についても、4月以降できるだけ早い時期に開始する予定」とした。新チャンネルが開局すれば、現在の「Channel 4K」に加え、3チャンネルの4K放送をそろえることになる。
2015年3月期の連結業績決算(2014年4月~2015年3月)については、売上高は前年比4.8%減の1635億円、営業利益は同17.1%減の180億円、経常利益は同18.7%減の175億円、当期純利益は同24.2%増の120億円とし、前回数値を据え置いている。
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