日立マクセルは10月21日、インナーイヤータイプのヘッドホン「MHX-RF800」(RF800)を発表した。ハウジング部に2層の空間を設けた新設計のデュアルチャンバー構造を採用する。発売は10月25日。想定価格は2万円前後になる。
日立マクセルでは、音質を追求したハイエンドヘッドホンを「m」シリーズとして約2年前から展開している。2つドライバを組み合わせたハイブリッドドライバモデル「MXH-DBA700/DBA900」や、空間を利用し音を出す「MXH-RF500」などを発売しており、RF800はRFシリーズの最新モデルにあたる。デュアルチャンバーの構造自体はRF500と同様だが、中身はすべて新設計したという。
2つ設けた空気層により、ドライバの振動を効率良く、かつ緻密にコントロールできることが特徴。6kHzあたりの高域ピークを抑制することで、高域の帯域を広げ、高域部分が“刺さる”ような感覚をなくし、シンバルの余韻なども余裕を持って再現できるとしている。
低域部は、人間の耳に聴こえる周波数と音圧レベルを示す「等ラウドネス曲線」を考慮した低域特性により、元気なサウンドを実現した。
ハウジング部は、アルミニウムとABS樹脂を組み合わせた「ハイブリッドボディ」を採用。ABS樹脂でできたハウジング部をアルミニウムキャップ、アルミニウムハウジングで、挟み込むことによって、固有振動を抑え、ロスの少ない豊かなサウンドを再生する。
10mmのドライバユニットを搭載した密閉ダイナミック型。ケーブルの長さは1.2mで、抗菌タイプと低反発ポリウレタンの2種類のイヤピースを付属する。
日立マクセルのコンシューマ&ソリューション事業本部事業企画部主管である小林是人氏は「mシリーズは、2つのドライバを組み合わせたハイブリッドモデルをベースに展開しているが、2012年に発表した『RF500』は、5000円前後の販売価格ながら『こちらの方が好み』と気に入ってくれるユーザーが多かった。RF800は空気層が2つあるというデュアルチャンバー構造を突き詰めて作ったモデル」と開発背景を話した。RF500も引き続き販売するとしている。
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