NTTぷららは10月3日、映像配信サービス「ひかりTV」において、4Kによる映像配信サービス「ひかりTV 4K」を10月27日に開始すると発表した。4Kによる商用の映像サービスは国内初になる。
ひかりTVチューナを内蔵した4K対応テレビで視聴できるほか、4Kチューナ「ST-4100」(12月下旬提供開始/月額税別レンタル料:1800円)も用意する。いずれの視聴方法でも、NTT東西のフレッツ光回線への接続が必要だ。NTTぷららの代表取締役社長である板東浩二氏は「フレッツ光回線から直接配信することで品質とセキュリティを確保できると考えている」と配信システムに自信を見せた。
コンテンツはNHK、TBS、テレビ東京などテレビ局が制作したドキュメンタリー、映画、ドラマ、バラエティ、スポーツといった作品のほか、ひかりTV制作のオリジナルコンテンツも用意。開始当初は110本を取りそろえ、2015年3月末までに200本以上の作品を提供する予定だ。
解像度は3840×2160ピクセルで、動画圧縮方式はH.265/HEVC、音声圧縮方式はAACになる。配信速度は30Mbps以下としており、フレームレートは60~24フレーム/秒だ。
視聴料金は、4K対応に伴う追加料金は発生せず、従来の料金プラン内で4Kコンテンツを視聴できるとのこと。単話購入にも対応する。
発表会場には、NHK、TBS、テレビ東京といったコンテンツ提供者とシャープ、東芝ライフスタイル、ソニービジュアルプロダクツ、LGエレクトロニクスジャパンらのテレビメーカー関係者も出席。日本放送協会オンデマンド業務室室長の辻泰明氏は「NHKでは、当初5タイトルの4Kコンテンツを提供させていただく。小さな1歩ではあるが、将来振り返った時に放送と通信の融合における歴史の大きな転換点として位置付けられると思っている」とコメントした。
一方、シャープのデジタル情報家電事業本部液晶デジタルシステム第一事業部事業部長の戸祭正信氏は「テレビ市場はエコポイントや地上アナログ停波の反動がすべて消え去ったと言える状況ではないが、市況は4Kに対し可能性と期待を込めて動いている。ハードとコンテンツの融合が少しでもできるものづくりを展開していきたい」とハード側における影響について話した。
NTTぷららでは、4K映像配信の商用化に向け、4月からトライアル配信を開始。約半年をかけて検証を続けてきた。板東氏は「4K配信に対しどれだけ需要が見込めるかは、見えづらいところもあり、具体的な目標設定はしていないが、できるだけ早い段階で加入者全体の15~20%くらいは取っていきたい」とした。
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