ティアックは、TASCAM(タスカム)ブランドからWi-Fi接続に対応したリニアPCMレコーダー「DR-44WL/22WL」の2機種を発表した。スマートフォンと連携してリモートコントロールができる。発売は10月上旬。想定価格は44WLが3万6000円前後、22WLが1万7000円前後になる。
TASCAMブランドでは、2008年に発売した「DR-1」以来、数々のリニアPCMレコーダーを手がけてきた。マイクのバリアングル機構やデュアルレック機能、24/96対応など、その時々のニーズに沿ったモデルを開発。それでも解決されていなかったニーズとして挙げられたのが、録音ボタンを押すために手の届く場所にしか設置できないことであったという。
そこでティアックでは、スマートフォンから録音、再生、停止といった基本操作から、入力レベル、フィルター、録音フォーマットなどの設定までができるWi-Fi機能を搭載。専用アプリ「TASCAM DR CONTROL」をスマートフォンにインストールすれば、離れた場所からレコーダーを操作することができる。
スマートフォン側でもメーター表示やストリーミング再生などを実現。録音したファイルをWi-Fi経由で転送することもできる。Wi-Fi接続は1対1のため、アクセスポイントは不要だ。
上位機となる44WLは、4トラックのリニアPCMレコーダー。XLR/TRS外部入力端子も備え、高度な録音にも対応する。記録メディアにはSD/SDHC/SDXCカードを用い、電源には単3形電池4本、USBバスパワー、ACアダプタを使用。電池のみで約16時間の長時間駆動が可能だ。
サイズは高さ162.2mm×幅79mm×奥行き42.5mmで、重量約346g(電池含む)。4トラックモードではクロマチックチューナとメトロノームの使用ができる。
22WLは、簡単にリニアPCM録音ができるシンプルモデル。シーンダイヤルを設け、シーンに合わせたセッティングを瞬時に呼び出すことが可能だ。記録メディアにはmicroSD/microSDHC/microSDXCカードを使用。単3形電池2本またはUSBバスパワー、ACアダプタで駆動し、電池のみで13時間以上の使用ができる。
サイズは高さ155mm×幅52.2mm×奥行き36.6mmで、重量約170g(電池含む)。出力0.3Wのモノラルスピーカを内蔵する。
両機種ともに、録音フォーマットは、44.1k/48k/96kHz、16/24ビットのリニアPCMと44.1k/48Hz、32~320kbpsのMP3。録音時に自動でMP3ファイルも生成するデュアルフォーマットレコーディングにも対応する。
ティアックの執行役員兼開発本部長兼音響機器事業部ミュージック インダストリービジネスユニット長の吉野伸也氏は「DR-44WL/22WLは2013年末から検討を開始したモデル。使うことが楽しくなる、持つ喜びを感じてもらうため、丁寧に開発を進めてきた。性能だけを追い求めるのではなく、音楽ライフを楽しくする製品を開発していく」と開発に対するティアックの姿勢を話した。
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