クレジットカード兼デビットカード的機能を持ち、利用者の持つ複数のカード上にある情報を一元的に保管する電子機器を開発する Coinが、自社製品のリリース計画をいったん休止するようだ。
新興企業のCoinは米国時間8月22日、本格的な製品リリースを2015年春まで延期することを明らかにした。同社はその間、端末を改良するとともに製造上の問題点に対処するという。代わりに同社は、ベータ版「Coin」と呼ばれる、同オールインワン型カードの最新バージョンを出荷する予定で、このプログラムにオプトインした事前予約者のうち先着1万人が対象となる。
Coinは当初、正式版の製品が出荷された際には、30ドルでアップグレードを可能にすると述べていた。しかし、Coinは23日、この方針を転換し、ベータプログラムを無償とした。つまり、事前予約した顧客が同プログラムにオプトインしてもすでに支払っている55ドルに関する権利を失うことなく、2015年登場の正式版Coinを受け取ることができる。また、このプログラムは、1万名から1万5000名へと拡大される。
出荷時期の延期は、Coinが抱える唯一の懸念ではない。同社のロードマップを困難にしているのは、米国のクレジットカード業界で採用が進んでいる専用のセキュリティマイクロチップが存在しないことだ。2015年に発売される消費者向けバージョンのCoinには、こうしたチップは搭載されない予定だ。同社によると、この問題に対応できるようになるのは、現行製品の出荷を開始する来春以降になる予定だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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