現在のヘッドホン/イヤホンのシーンを俯瞰してみると、実にさまざまなブランドが参入し、しのぎを削っているのがわかる。スピーカ専業メーカーがイヤホンの新製品を発売したり、海外から名も知らぬブランドが突如として日本に上陸したり、サードパーティーがヘッドホン用のリケーブルを開発したり――。オーディオの歴史においてこんなに賑わいを見せたことがかつてあっただろうか。また、ポータブルプレーヤーとつないで、もっぱら屋外でしか音楽を聴かないという若者も多く、ゆえにヘッドホンやイヤホンがファッションとして重要なアイテムのひとつとなっているのも事実だ。つまり、音の良さという軸だけでは評価できない世界が広がっている。
イメーションの「TDK Life on Record」ブランドはそんな潮流に敏感なブランドだ。アウトドアやストリートでの活用をコンセプトとしたコンパクトオーディオやイヤホンなどを発表し、若者層から絶大な支持を得ている。TDKというブランドだけを考えれば「老舗」だが、そこに飽き足らず時代の半歩先を行く姿勢こそ老舗になりえた所以だろう。
さて、そんなTDK Life on Recordから約2年ぶりにヘッドホンの新シリーズ5モデルが追加された。「WR780」はそのハイエンドモデルで、Bluetooth ver.2.1に準拠したワイヤレス伝送を可能としたのが最大の特徴だ(下位モデル「ST560s/ST460s/ST260s/ST100」は全てワイアードである)。
NFCにも対応し、対応モデルとならワンタッチでペアリングができる。ドライバは口径40mmで高磁力ネオジウムマグネットを採用。イヤパッドはオンイヤータイプだ。そこに設けられた孔は口径約30mmと意外に小さい。また、パッドの厚みは20mmほどあり、クッションも柔らかく耳に馴染んでくれる。
ヘッドホンにおいては、ドライバはもちろんのこと、イヤパッドの大きさやクッションの素材などが音質を左右する場合がある。つまりそれらでチューニングが図れるのである。このあたりは後述したい。また、一見したところ、ヘビーなイメージだが、実際に着用してみると、その軽さは意外なほどだ。かといって、プアな印象は受けない。このあたりが、TDK Life on Recordのデザインの上手さといえるだろう。
左側のハウジングにはボタンが設けられ、曲の送りや戻し、一時停止/再生が行える。また、曲送り/曲戻しボタンを長押しすれば音量の調整ができる。電源のチャージはマイクロUSB端子を介して行う。また、付属のケーブルで有線でも使用することができ、バッテリが消耗した際でも安心だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」