チケットストリートは8月8日、世界最大規模のオークションサイトを運営する米eBayおよび、同社傘下でチケット売買事業を展開する米StubHubと資本・業務提携をしたことを発表した。これと同時に、グリーベンチャーズが運営するファンドからも出資を受け、総額3億円の資金を調達した。
チケットストリート代表取締役会長の西山圭氏は、今回の提携を“メジャーリーグ級”と表現。「提携が実現したことで、日本のスポーツ、音楽、演劇などの興行ビジネス全体の成長に貢献していけると確信している。また、日米同時投資というスタートアップでは前例のないプロジェクトを実現できたのは、グリーベンチャーズの国際的な知見・経験と終始一貫した投資スタンスが大きなポイントになった」と喜びを語った。
「チケットストリート」は、ライブやエンターテインメント、スポーツなどの興行チケットを個人間などで売買できるマーケットプレイス。興行が中止や延期になった際に返金に応じてくれるオプションサービス「安心プラス」を強みとしている。8月までの取引総数は6万件以上で、常時1万3000枚以上のチケットが出品されているという。
日本では、個人間での興行チケットの売買(二次流通)が浸透しているとは言い難いが、米国での流通総額は年間数千億円に達しているという。StubHubは、米国のチケット二次流通市場で過半数のシェアを占めており、MLB、AEG、ESPN などの主催者公認によるチケット二次流通を展開している。一方、チケットストリートも、2月に日本バスケットボールリーグ(NBL)と提携し、日本初の主催者公認によるチケット二次流通を実現した。
チケットストリートは今回の提携を通じて、日本地区におけるStubHubの独占販売パートナー契約を締結。MLBやNBAなど公認、非公認を問わずStubHubが取り扱うほぼすべての興行チケットを、日本から購入可能にするサービスを秋に開始する予定だ。
また、座席からの眺望やチケット価格をオンラインで比較しながら購入できる「3Dシートマップ」などのStubHubの技術を日本向けに導入し、チケットストリートのユーザーに提供する。さらに、eBayグループのPayPalが提供する決済プラットフォームも導入するという。
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