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生産者のこだわりを伝える“IT”活用法--「産地 AR」が目指すもの

坂本純子 (編集部)2014年07月25日 17時27分
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 クウジットは7月24日、農業や地場産業といった「産地」の情報を消費者に伝えるツールとして「産地 AR」を開始したと発表した。

 たまごや野菜などに付けられた専用のコード「AR マーカー GnG CyberCode」をアプリのカメラで読み取ると、現実の上に仮想映像が流れ、鶏の育て方といった生産者のこだわりを見たり、レシピや商品の選び方などを見たりできる。

アプリを起動して専用コードを読み取ると、このようにARコンテンツが表示される
アプリを起動して専用コードを読み取ると、このようにARコンテンツが表示される
ITジャーナリストの林信行氏
ITジャーナリストの林信行氏

 産地 ARは、「ifs未来研究所」のメンバーとクウジットによるコラボレーションで生まれたものだ。ifs未来研究所は、伊藤忠ファッションシステムが10年程度の近未来を見据えたライフスタイルの研究やイベントを行う機関として2013年4月に設立。メンバーとしてプロダクトデザイナーの酒井敏彦氏とITジャーナリストの林信行氏らが名を連ねる。

スーパーの“横並び”をテクノロジで覆したい

産地 ARが語る「ストーリー」
産地 ARが語る「ストーリー」

 考案した背景について林氏は、「まじめに作っている生産者のためのプラットフォームを作りたかった。スーパーではどんなたまごも横並びで、まじめに作っている生産者が価格面で不利になる。それをなんとかテクノロジを使って覆せないかと考えた」と説明した。

ifs 未来研サロンに並んだ野菜やフルーツ、たまご
ifs 未来研サロンに並んだ野菜やフルーツ、たまご

 物価の優等生と言われるたまご。平飼いしたり土の状態に気を配ったりして手間ひまをかけて育てると、1個20円程度の価格を維持するのは難しく、60円、100円といった価格になるのだという。「食の安全」が問われる中、いくつか並んだ商品のひとつが生産者が愛情を込め、手塩にかけて育てた商品と分かれば、少し高くても買ってみようと思う人がいるかもしれない。産地 ARは、そんな“手間ひま”を応援するための技術革新を目指したものだ。

 ARでは、商品のこだわりを伝えるだけでなく、美味しい調理法や食べ方を知らせるのにも有効だ。さらに、購入回数に応じたメッセージを表示したり、くじ引きといった遊びの要素も付けられる。生産者のみならず、飲食店がこだわりの食材を宣伝したり、スーパーが関連商品を宣伝するのにも使える。

クウジット 代表取締役社長の末吉隆彦氏
クウジット 代表取締役社長の末吉隆彦氏

 産地情報の登録業務は、クウジットが担当する。10秒程度のAR動画と自社ウェブサイトへのリンクから構成される「汎用パッケージ」と、カスタマイズできる「カスタムパッケージ」を用意する。費用は応相談だが、「3万円程度から使えるようにしたい」(クウジット 代表取締役社長の末吉隆彦氏)と話す。

7月24日から8月1日まで、東京・青山の「ifs 未来研サロン」で体験できる
7月24日から8月1日まで、東京・青山の「ifs 未来研サロン」で体験できる

 生産者になるべく低価格で利用してもらうために、コンテンツの取材をどうするか。地元のクリエーターとのネットワークなども課題の一つという。

 この産地ARは、7月24日から8月1日まで、東京・青山の「ifs 未来研サロン」で体験できる。

 また、すでに産地ARアプリ(iOS/Android)はダウンロードできるようになっている。ダウンロード後、PCなどでクウジットのウェブサイトにアクセスし、表示される専用コードをアプリで読み取ると疑似体験できる。実際にいくつかの製品を購入することも可能だ。

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