アプリケーションは「Android」版と「iOS」版が用意され、11言語に対応。本体の設定をアプリケーション側で調整することもできる。
トレーニング中、FIT SMARTは背面にある心拍計と、内部の加速度計を利用して運動データを記録する。トレーニングが終わると、Bluetooth経由でFIT SMARTとスマートフォンが同期され、運動記録がアプリケーションとmiCoachオンラインサーバに送信される。adidasはデータのオープン性に力を入れているので、運動の詳細データはStravaやEndomondoといったサードパーティーのオンラインフィットネスサービスやソーシャルネットワークにエクスポートすることができる。
FIT SMARTのインターフェースは見やすいが、ナビゲーションは直感的とは言いがたい。下部にある中央ボタンと、表面右にある2つのボタンだけで操作するため、心拍数の記録を開始するにも、新しいトレーニングセッションを始めるにも、操作方法がわかるまでしばらく時間がかかった。
また、FIT SMARTは気軽に運動したい人向けの手ごろな価格のフィットネストラッカーであり、smart runをはじめとする高機能フィットネスバンドと比べると機能は少なめだ。機能を限定することで価格が抑えられているが、GPSのように、運動の種類によっては非常に役に立つ一部の機能はあきらめなければならない。さらに、FIT SMARTのものを十分にテストしたわけではないが、手首に装着するタイプの心拍計は性能がいまひとつである点にも注意が必要だ。
GPSを搭載していなくても、毎日同じコースを走る人や、ランニングマシンでトレーニングする人は問題にならないだろう。ランニングをマップに記録したいという場合も、FIT SMARTで少し追加の操作をすれば可能になる(運動するときにFIT SMARTだけでなくスマートフォンも携帯する必要がある。スマートフォンがルートを追跡し、FIT SMARTで収集される他のデータにGPSデータを追加する。最終的にはすべてが1つのファイルにまとめられる)。
必要最小限の機能にとどめたのは、adidasの意図的な選択だ。同社はFIT SMARTを1日中身に着けるようなライフスタイルバンドとは位置付けていない。だが、約199ドル(英国や欧州ではさらに高い)のデバイスなので、価格を考えるともう少し機能があってもよいと思うかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」