メガハウスは5月28日、10~13歳の女子を対象としたAndroid搭載の4インチスマートフォン「Fairisia」(フェアリシア)を7月下旬に発売することを発表した。端末には専用のSIMカードを搭載しセットで販売する。価格は税別で端末本体は2万2990円、登録手数料は3000円、データ通信料は月額2390円で初月は無料。ユニバーサルサービス料と通話料は別途かかる。カラーリングはラベンダーとホワイトの2色。
搭載されているOSはAndroid4.2で画面は4インチのIPS液晶(480×800)を搭載。前面には30万画素、背面には200万画素のカメラが搭載されている。
SIMフリー端末ではなく、利用するには必ず有料通信サービスの申し込みが別途必要。データ通信料には月間1Gバイトの高速データ通信が含まれ、それを超えると通信速度に制限がかかる。追加料金を払うことで制限を解除する仕組みも用意する予定。個々にIP電話番号を持ち、通話も可能。Fairisia同士の通話料は無料としている。
アプリは約30種類以上をプリインストール。オリジナルのチャットアプリ「tete」(ティティ)や自分で描いたイラストをスタンプにする「スタンプメーカー」、写真のデコレーションや落書きができる「デコカメラ」といったティーン向けのアプリのほか、辞書アプリやスケジュール管理アプリ、ニンテンドー3DS向けに発売された「クマ・トモ」のAndroid版といったゲームアプリなどが用意。Google Playからアプリをダウンロードし、追加することも可能だ。
一方で、保護者による管理アプリも用意。アプリの利用制限や端末が利用できる時間を制限する機能などを搭載するほか、親の端末からの遠隔操作によりダウンロードしたアプリを確認することも可能。従来の携帯電話(フィーチャーフォン)と同等の機能に制限する「キッズケータイモード」への切り替えもできるとしている。
同日に行われた製品発表会では代表取締役社長の奥山嚴氏が登壇。ティーンズ向けモバイルの市場は成長市場であり、また玩具市場ではスマホ型おもちゃの人気が高く、数年後は本物のスマートフォンを求めることが予測でき、小中学生向けのスマートフォン市場には潜在的な需要と顧客があるという。
端末や通信費、アプリの課金など高額の請求が来ることへの不安や利用ルールの徹底といった親目線でのニーズとともに、子ども目線ではニーズが多角化し、大人が使っているものと同じ端末が欲しいという本物志向も高まっているという。そしてこれらを総合的にサービスしている会社がないといった背景から、玩具事業で培った子ども市場におけるマーケティング力をいかし、子ども向けモバイルサービス事業を立ち上げたと説明した。総務省に通信事業者としての申請も済ませているという。
初年度(2014年度)の目標販売台数を5万台、売り上げ目標を20億円と見据えているという。今後は玩具ビジネスで培った子ども向け市場やチャネルとの強い接点、親子のニーズととらえた商品開発、バンダイナムコグループとしてのブランド力や総合力をいかして商品展開や差別化を図っていくとしている。今回は子ども向けモバイルサービス事業の第1弾とうたっていることもあり、将来的には男児向けといった展開も検討しているという。またビジネスとしても売り切り型の“モノありき”から長期視点の“コトありき”としてビジネス領域を広げていきたいとしている。
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