パイオニアは4月15日、クラブミュージックを聴くために開発された新ヘッドホン「Superior Club Sound(スーペリア クラブ サウンド)」シリーズ4機種を発表した。ビートや低音再生を追求している。発売は4月24日。
Superior Club Soundシリーズはオーバーヘッドタイプの「SE-MX9/MX7」(想定税別価格:3万3000円前後/1万9000円前後)とインナーイヤータイプの「SE-CX9/CX8」(同:2万9000円前後/1万9000円前後)の4モデルをラインアップ。いずれもクラブミュージックをよく聴くユーザーをターゲットに据えており、DJ用ヘッドホンで培ってきた技術やノウハウが投入されている。
MX9は50mmのスピーカユニットを搭載した、密閉型ダイナミックヘッドホンだ。新開発の振動板は、振幅対称性の向上により、低歪化、低域感度の向上を実現。磁気回路の磁束密度を高めたことにより迫力あるビート再生ができるとしている。ハウジング部にはチャンバー(空気室)を設け、遮音性を向上。屋外での快適なリスニングが可能だ。
ハンガー部とハウジング部にはアルミ合金、ヘッドバンドにはポリアミド樹脂、イヤーパッドにはレザータイプの素材を用い、高級感も演出。1.2mのケーブルのほか、2.0mのロングカールコード、航空機用プラグアダプタなどが付属する。重量は約305g。ボディカラーはBright Silver、Indigo Black、Bright Copperの3色。
MX7は、ハウジング部のジョグダイヤルで低音レベルを調整できる「ADVANCED BASS LEVEL CONTROL」を備えた密閉型ダイナミックヘッドホンだ。中高域用と低域の2つの40mmスピーカユニットを内蔵したデュアルスピーカユニット構造を採用し、低域と中高域をバランスよく再生。低音レベルは無段階で調整できるため、曲ごとに好みの低音再生をコントロールできる。
ボディカラーはMatte White、Matte Black、Matte Blue、Matte Orangeの4色を用意。ヘッドバンド部からハンガー部にかけては、ラバー風のマット仕上げを採用している。重量は約227g。
インナーイヤーヘッドホンのCX9/CX8は、イヤホンチップの先端から低周波数振動を発生させることで低音域をより体感できる、独自の「BASS EXCITER」を備えたハイブリッドモデルになる。
CX9にはバランスドアーマチュアドライバを搭載し、微細な音のニュアンスを再現。ラバークッション付きのセルフフィットホルダーを、耳のくぼみにフィットさせることで安定した装着ができる。重量は約13g。S、M、Lサイズのシリコン製イヤチップと航空機用プラグアダプタ、キャリングケースが付属する。ボディカラーはDeep Silver。
CX8はダイナミックドライバを備え、豊かな低音とクリアな中高音の再生が可能。重低音から中高域まで、クラブミュージックの楽しさを引き出せるとしている。スピーカユニットとノズル部の角度を耳穴にあうように設計した「イヤーダイレクトマウント構造」を採用。重量は約12.3g。S、M、Lサイズのシリコン製イヤチップとキャリングポーチを同梱する。ボディカラーはBright Silver、Indigo Black、Bright Copperの3色。
全機種でケーブルには、新開発の「D-shapeコード」を使用。これは素材に熱可塑性エラストマを採用し、よじれにくく、からみにくいD-shape形状にすることで、扱いやすさと高音質再生を両立させたというもの。導体断面積を増やすことで音声信号の伝達における抵抗を小さくし、クリアな音質を実現。ケーブルは着脱式で、独自の小型接続コネクタを採用。iOS機器に対応したマイク付きリモコンも備える。
パイオニアのプロSV事業部CSV部長の百足(ももたり)敏治氏は「ヘッドホン市場は継続的に伸長しており、2017年には2億4000万台に達する見込みだ。日本市場においては1万円以上の高価格帯が伸びており、金額ベースでは2012年度の20%から2013年度は24.5%にまで構成比を拡大させている。こうした市場を見据え、パイオニアの強みであるDJ機器の要素を取り入れたプレミアム商品群を導入することで売上の拡大を図る。中長期的にヘッドホンの売上100億円を目指す」とヘッドホン市場における意気込みを話した。
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