サムスンは、次世代のウェアラブル技術を構築する新たな「驚異の素材」で画期的な成果を上げた。同社の研究陣が開発したより大きな規模でグラフェンを作る技術は、原子1個分の厚さしかないこの素材の実用化に道を開く可能性がある。
サムスンの総合技術院と成均館(ソンギュングァン)大学の研究チームはこのほど、従来よりも大きな面積で電荷を保持する単結晶グラフェンを合成したと発表した。Science MagazineのScience Expressに掲載されたように、この研究は商用規模または産業規模でのグラフェン生産につながる可能性がある。
グラフェンは厚さが原子わずか1個分で、フレキシブルディスプレイや壊れないタッチスクリーンから、生体工学移植やBill Gates氏が開発を支援するコンドームまで、さまざまな革新的アイデアを実現に移す大きな可能性を秘めている。
だが、研究はまだ比較的初期の段階にあり、現在の技術で製造できるグラフェン粒子の大きさには限界がある。現時点で、実用化に耐える量のグラフェンを合成する唯一の方法は複数のグラフェン結晶を1つにまとめることだが、そうすると電気も伝わりにくくなる。
グラフェンは、現在半導体に使われているシリコンよりも電荷や熱を通しやすい。また、鋼鉄より強度がありながら柔軟性も保てる。こうした性質から、サムスンは「フレキシブルディスプレイやウェアラブル装置など次世代の電子機器で使える完璧な素材」としている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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