クラウドストレージのBox、IPOを申請

Rachel King (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2014年03月25日 08時35分

UPDATE Boxが、株式公開に向けて正式に動き出した。ハイテク企業によるIPO(新規株式公開)として、2014年に最も期待を集めるものの1つになることは間違いない。

 クラウドストレージを提供するBoxは米国時間3月24日午後、米証券取引委員会(SEC)に最初の申請書類を提出したことをTwitterで認めた。

 以下は、S-1申請書に記載されたBoxの状況を示す数値である。

  • 2014年1月31日時点の登録ユーザー数は2500万人以上
  • プラットフォームを有料で利用する企業は3万4000社以上
  • 2014年1月31日時点の従業員数は972人で、2012年同日の369人から増加
  • 2014年1月末までの年間売上高は前年比111%増の1億2420万ドル
  • ただし、注目に値する純損失を計上している。2011年12月31日、2013年1月31日、2014年1月31日を末日とする12カ月間の純損失はそれぞれ、5030万ドル、1億1260万ドル、1億6860万ドルだった(2012年についてはなぜか、売上高と純利益/損失の両方の数値が記載されていない)。

 同社の共同創設者で最高経営責任者(CEO)を務めるAaron Levie氏が2013年1月、IPO計画をBloombergに明かして以来、同社のIPOに対する期待はこの1年間で徐々に高まっていた。2013年秋にうわさが出回り始め、2014年1月末には非公開で申請が行われたという憶測が飛び交い、報道が最高潮に過熱していた。

 Bloombergは数週間前、Morgan Stanley、Credit Suisse、JP Morgan ChaseがIPO引受幹事となり、Boxが2014年の同社売上高を2倍の2億ドル以上にする計画であると報じていた。

 上記の金融機関が他の数社とともに、S-1申請書に確かに記載されている。

 自らを「成長著しい新興企業」と称するBoxは、Twitterに倣い、ニューヨーク証券取引所にてティッカーシンボル「BOX」での上場を目指す。エンタープライズソフトウェアを提供する同社は、2億5000万ドルの調達を見込んでいる。

 Twitterによる2013年9月のIPO申請にも適用されたように、「Jumpstart Our Businesses ACT」(「JOBS Act」)に基づき、時価総額10億ドル未満の企業は非公開でのIPO申請が可能だ。

 The Wall Street Journal(WSJ)による2013年12月の評価によると、Boxの時価総額はこれまで、12億ドルと推定されていた。12月はちょうど、ベンチャーキャピタルからのシリーズFの資金調達ラウンドが完了し、1億ドルを調達した時期である。

 カリフォルニア州ロスアルトスを拠点とするBoxは、2005年にLevie氏と最高財務責任者のDylan Smith氏によって設立された。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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