サムスンが、競争の激しい音楽ストリーミング業界において、Appleの「iTunes Radio」やPandora、Spotifyなど多数の企業に対抗しようとしている。ただし、同社が新たなサービスに付けたのは平凡な名前だ。
「Milk Music」は米国時間3月7日に提供開始され、現在「Google Play」ストアで公開されている。音楽サービス分野に参入するサムスンの最新の取り組みとして登場したのが、このストリーミングラジオサービスだ。
Milk Musicは無料でダウンロードおよび利用できるが、重要なのは、iTunes Radioと違って広告が表示されないことだ。
Milkは、少なくとも現時点で、サムスンの「GALAXY」端末ユーザーに限定のサービスになっている。
そして現在のところ、同サービスを利用できるのは米国のみだ。これは、AppleがiTunes Radioをリリースしたときのやり方だ。サムスンの米国メディアソリューションセンターで音楽担当バイスプレジデントを務めるDaren Tsui氏は、「これまでのサムスンを知っていれば」、同サービスが米国外へ進出する「可能性は非常に高い」と述べた。サムスンは韓国企業だが、世界最大の音楽市場である米国でサービスを開始することは理にかなっている。
Milkには気に入った楽曲を購入できるオプションは含まれていないが、Tsui氏によると、同社の今後の計画には含まれているという。
一方、オフライン再生オプションは用意されている。ユーザーは任意の楽曲をキャッシュすることで、地下鉄に乗り込んだり、あるいは通信やWi-Fiが使えない屋内に移動したりしたときでも途切れず音楽を聴くことができる。
Milkのインターフェースはサムスン独自のデザインになっており、同社は1年がかりでこの作業に取り組んできた。インターフェースはアナログラジオのFMダイヤルを思い起こさせるデザインで、円形の文字盤の外周にチャンネルの一覧が表示されている。Slacker Radioを搭載した同サービスは、即時再生開始に加えて、FM帯域をチューニングするようにして楽曲を見つけるダイヤル操作による音楽再生が可能になるように意図されている。
「GALAXY S4」「GALAXY S III」「GALAXY Note 3」「GALAXY Note 2」「GALAXY Mega」「GALAXY S 4 Mini」のユーザーは現在、ダウンロードして利用することが可能だ。また、4月に発売の「Galaxy S5」にも対応する予定になっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス