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ファイナルオーディオ、3Dプリンタで造形したBA型イヤホン発売へ--国内限定30台

加納恵 (編集部)2014年02月19日 10時56分
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  • 「final audio design LAB I」

 ファイナルオーディオデザイン事務所は、3Dプリンタによって造形されたヘッドホン「final audio design LAB I」(ファイナルオーディオデザインラボラトリーワン)を発表した。64チタン製の筐体にバランスドアーマチュア型ドライバを2つ内蔵する。発売は2月下旬。DIRECT SHOPのみの限定販売で、価格は16万円になる。同社によると量産品が3Dプリンタによって造形されるのは世界初としている。

  • 3Dプリンタで出力したサンプル

 final audio design LAB Iは、オーディオメーカーであるファイナルオーディオデザインと、独EOS製3Dプリンタの日本代理店を務めるNTTデータエンジニアリングシステムズ、金属加工技術支援などを行うプロボックスの3社が協力して作り上げたもの。3Dプリンタでは難しいとされる光沢仕上げの筐体を実現している。販売台数は150台。うち120台が海外で販売され、日本国内における販売は30台のみとなる。

  • LAB Iの出力サンプル。角度の優位性などを検証しながら作業をすすめたという

 ファイナルオーディオデザインの商品企画部長である細尾満氏は「ヘッドホンの開発には多額のコストがかかる。中でも多くコストを必要とするのは金型で、モデルの形を変更するたびに起こさなければならない。コストを回収するには数量を販売しなければならず、小さなマーケットで仕事をすることが難しい。そこで今回3Dプリンタでヘッドホンの筐体を作るという新たなチャレンジをした。これであれば強度や耐久性は量産品と同様で、機能面も検証できる。光沢仕上げに関してはかなり試行錯誤をしたが、満足いく仕上がりとなった。従来の過程にとらわれない製品製造をすることによって新たなマーケティングができると思っている」と3Dプリンタを採用した経緯を話した。

  • もっとも技術が必要だったという磨き仕上げ。写真は加工工程のサンプル

 3DプリンタにはNTTデータエンジニアリングシステムズが輸入代理をしているEOS製の「EOSINT M 280」を使用。通常金属の粉末をレーザで照射、融解、凝固を繰り返して造形する3Dプリンタは、表面に照射痕が残り、粗い仕上がりになってしまう。しかし「金属の光沢感があってこそ、欲しくなる」(細尾氏)との思いのもと、LAB Iでは光沢感を重視。金属特殊加工専門のプロボックスのノウハウを得て、磨き仕上げを実現した。

  • 開発初期と最終品の表面の粗さの比較。最終品では滑らかになっていることがわかる

 ヘッドホンはフルレンジのバランスドアーマチュアを2つ内蔵したデュアルタイプで、力強い低音を再現できるとのこと。チタン製の筺体は不要共振を抑え、クリアな音質を再現するとしている。シリコン製のイヤーチップは遮音性の高いAタイプと、共振音の少ないBタイプの2種類を同梱。革製のキャリーケースが付属する。コードの長さは1.2mになる。

 ファイナルオーディオデザインでは、今回のfinal audio design LAB Iを第1弾モデルとして位置づけ、今後は3Dプリンタにしかできないものを引き続き研究中のこと。3Dプリンタならではの自由度の高い設計にチャレンジしていく。

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