グーグルが2013年2月15日にYouTubeクリエーターのための制作施設「YouTube Space Tokyo」を開設してから、まもなく1年を迎える。
六本木ヒルズ内にあるYouTube Space Tokyoには、最先端の機器や撮影スタジオ、編集室といった本格的な設備が整っているほか、映像制作について学べるセミナーも開催されている。YouTubeパートナープログラムに参加し、オリジナルの動画をアップしているクリエーターであれば誰でも無料で利用できる。
YouTube Spaceはクリエーターの創作活動や世界進出を支援するスタジオ施設として、2012年7月にロンドン、11月にロサンゼルスで開設。東京は3箇所目でアジア地域では初となる。
この1年を振り返り、1000本以上のオリジナル動画が生まれたほか、制作された動画の総再生回数は4700万回以上。350組以上のコラボレーションを実現したという。また、数千人がワークショップやイベントに参加した。
一例として、劇団スカッシュを挙げる。「Talking Vampire~隙間男~」シリーズは12組のクリエーターとコラボし、全36話を公開している。劇団スカッシュがYouTube Space Tokyoを利用した結果、チャンネル総再生数が約3倍になり、チャンネル登録者数も1年で約3倍に伸びたという。
このほかにも企業とクリエイターがコラボレーションし、ウェブCMの制作も手がける。これまでにアイフルとダスキンのCMが実現した。
クリエーターの海外進出の支援も強化する。「海外に受けているフォーマットと国内のフォーマットの違いは大きい」(YouTube コンテンツオペレーションズ アジア太平洋統括部長のデービッド マクドナルド氏)と話す。
2013年は、グーグルの支援によりMEGWIN氏がロサンゼルスのYouTubeスタジオに行ってロサンゼルスのハンバーガーを制覇するコンテンツを制作をしたという。世界に拠点を持つYouTubeならではの強みで、「YouTubeにしかできない付加価値」と自信を見せる。
今後は、スローモーションの撮影ができるハイスピードカメラを導入。コンテンツは、コメディやニュースに力を入れたいとした。2月15日にはクリエーターらを招き1周年パーティを開催する。
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