Comcast、Time Warner Cableを買収へ--452億ドルで

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2014年02月14日 08時00分

 ケーブルおよびコンテンツ大手のComcastは、Time Warner Cableを452億ドル相当の株式交換によって買収する予定だと発表した。Comcastは、規制当局による承認を得るための活動を開始するにあたり、Time Warner Cable買収を、消費者に対するサービスレベルを向上させ、よりエンタープライズ向けの通信プロバイダーへの転換を遂げるための手段と位置づけた。

 今回の買収に伴い、Comcastは、Time Warner Cable株式1株に対して同社株式2.875株を交換する予定。Comcastは声明で、これによって約15億ドルのコスト削減を実現し、株式に対するフリーキャッシュフローが増加する見込みだと述べた。

 合併後の企業の年間売上高は868億ドル、EBITDAは294億ドルとなる見込み。

 規制当局の承認を得るために、Comcastは資産を売却する準備があると述べた。


 Comcastは、Time Warner Cable買収によって1100万人の加入者を獲得し、ニューヨーク市周辺地域をサービス提供範囲に加え、Cablevisionと競争することになる。Comcastは、300万人の加入者を対象とするシステムを売却する意志があることを表明している。これが実施されれば、加入者の純増数は800万人となる。General ElectricからのNBC Universal買収という大きな取引を指揮した経験を持つComcast最高経営責任者(CEO)のBrian Roberts氏は、同社が「今後数年間にわたって多くの相乗効果と利益をもたらすだろう」と述べた。

 Comcast CableのCEOを務めるNeil Smit氏が、合併後の企業を統括する予定である。ケーブルテレビ市場は飽和状態にあり、合併や買収が顧客数拡大のための最も手っ取り早い手段となっている。

 Time Warner Cableは、ニューヨーク市、カリフォルニア州南部、テキサス州、オハイオ州、ウィスコンシン州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州にあるシステムをComcastに譲渡する。



 Comcastは、規制当局の承認獲得に向けた動きを既に見せており、Time Warner Cable買収による利点として以下のような項目を挙げた。

  • Wi-Fiホットスポットの増加
  • Comcastによる動画ストリーミング用のプラットフォーム
  • 企業向けのイーサーネットサービスおよびクラウドサービスの向上
  • 地域サービス
  • 広告主向けのプラットフォームの統合

 ケーブル市場全体に占めるComcastのシェアは、合計で30%未満になる見込みだとComcastは述べている。


この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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