エプソンは1月28日、メガネのように装着して使用するウェアラブル情報機器「スマートグラス」の新商品として、Android 4.0搭載のシースルーモバイルビューアー「MOVERIO(モベリオ)」を発表した。日本での発売を皮切りに、米国や欧州など海外展開も順次進める。
2製品を4月24日に発売する予定で、スタンダードモデルの「BT-200」(オープン価格。エプソンダイレクトショップ販売価格は税込みで6万9980円)、ブルーレイ/DVDレコーダーなどHDMI出力端子を搭載した機器と「BT-200」を無線接続できるHDMI接続用アダプター(ワイヤレスミラーリングアダプター)を同梱したモデル「BT-200AV」(オープン価格。エプソンダイレクトショップ販売価格は税込みで8万9980円)がある。HDMI接続用アダプターの単体発売の予定はない。
今回の製品は、2011年11月25日に発売した「MOVERIO BT-100」の後継機にあたる。当時は「ヘッドマウントディスプレイ」と呼んでいたが、今回は製品カテゴリ名を「シースルーモバイルビューワー」、ニックネームを「スマートグラス」と呼んでいる。今回のBT-200は、BT-100で不満の声が大きかったHDDレコーダーなど外部機器と接続できないことや、画面が暗いことなどを改善した。なお、BT-100発売当時の販売目標台数は1万台としていたが、現在までの実販売台数は5000台にとどまっている。BT-200の販売目標台数は今後3年間で5万台としている。
新型MOVERIOは、ブラウザやカメラ、映像・音楽プレーヤー、電子メールなどのアプリがプレインストールされている。Miracast対応のAndroidスマートフォンやタブレット、PCと同期することで、そのままMOVERIOの大画面で見られるミラーリングに対応。スマートフォン内の映画やドラマなどをそのまま楽しめる。3Dにも対応。また、メモリカード(micro SD/SDHC)に保存された映像・音楽の視聴やWi-Fi接続によるウェブサイトの閲覧もできる。
BT-200AVは、HDDレコーダーやプレーヤーなどHDMI出力端子を搭載した機器を同アダプターを介してWi-Fi Miracastで接続し、レコーダーやプレイヤーの画像などをそのままMOVERIOで視聴できる。
BT-200は、地磁気センサーやジャイロセンサー、加速度センサー、ミュートノックセンサー、30万画素カメラを搭載した重さ88g(BT-100が240gだったので3分の1の重さに)のメガネ型「ヘッドセット部」と、GPS機能やWi-Fi、Bluetooth、Dolby Digital Plusを搭載した重さ124gの「コントローラ部」で構成され、これをケーブルでつないで使う。
ヘッドセット部は、映し出した画像が透過するシースルータイプと、透過しない通常タイプの2つのシェードを用意。また、市販されている度付きのレンズも装着できるようになった。コントローラ部はトラックパッドを採用し、スマートフォンを操作する感覚で使える。micro SDカードスロット、micro USB端子、ヘッドセット接続端子、4極ミニジャック(マイク付きイヤフォン端子)を装備し、内部メモリはメインメモリ1GB、ユーザーメモリ8GBを搭載する。リチウムポリマーバッテリーの連続利用可能時間は約6時間としている。
液晶は16対9の0.42型ワイドパネル、パネル画素数は960×540(QHD)で、体感は個人差があるだろうが20m先に320型相当の仮想大画面を味わえる。Android4.0を採用しているものの、Google Playには対応せず、独自の「MOVERIO Apps Market」でアプリを提供する。当初はAR(拡張現実)を利用したゲームなど30アプリ程度になる見込み。また、開発者向けの専用サイトも用意し、開発キットをはじめとしたさまざまなツールや情報も提供する。共に2月末以降に開設する予定だ。
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