フジテレビは1月24日、動画配信サイト「フジテレビ+(プラス)」を開局した。PCやスマートフォンから視聴できる。利用は無料。フジテレビのオリジナルコンテンツを配信する。
フジテレビジョン総合開発局長の清水賢治氏は「なぜ地上波のフジテレビが無料動画配信サイトに取り組むのかというと、スマートフォンやタブレットで動画を見ている人たちに向け、もっと真剣にこのマーケットに意識したものが作りたいと考えたから。テレビはお茶の間にあり、ファミリー層に向けたコンテンツを主に展開しているが、フジテレビ+はスマートフォンやタブレットというパーソナルなメディアで見ることができ、そこには地上波とはまた別のお客様がいると思っている。その層に向けコンテンツを出せば意外な反応が返ってくるのではないかと考えた」と背景を話した。
フジテレビジョンメディア推進センター フジテレビ+編集長の右近照久氏は「フジテレビ+の強みは2つある。1つはフジテレビの番組制作で培ったリッチでニッチなコンテンツを提供できること。もう1つはスポンサーニーズに柔軟に対応できること。今後は地上波、BS、CSとメディアを掛けあわせて展開していくことができる。テレビでもインターネットでも、大事なのは魅力ある楽しいコンテンツを作っていくこと。そうしなければ生き残っていけない時代に入ってきた。そのことを肝に命じてコンテンツを配信していきたいと思っている。好きな時にチェックしにきてほしい」と内容について説明した。
配信されるコンテンツは、ドラマ「世界一即戦力な男」、バラエティ「イイ女の条件〜極上美女対談〜」など。世界一即戦力な男は、実在する人物を主人公に、彼の就職活動を描いた実話ベースのストーリー。毎週金曜日に最新話が更新され、全10話が配信される。プロデューサーの狩野雄太氏は「1話を10分以下に収め、気軽に見てもらえるように作っている。これまでにない面白いアイデアをふんだんに取り入れた」とドラマを紹介した。
一方イイ女の条件は、オアシズの大久保佳代子さんが、ゲストの美女と対談をするトークバラエティ。第1回は女優の松下奈緒さんをゲストに迎える。発表会場には大久保佳代子さんと、番組内で執事を務める鬼ヶ島のアイアム野田さんが登場。会場に招かれていた現役女子大生50人を相手にしたトークセッションも行われた。
フジテレビでは動画サイト「見参楽(みさんが!)」を運営していたが、今後はフジテレビ+として運営していくとのこと。インターネットだけでなく、メディアとのコラボレーションなどを積極的に展開していくという。
右近氏は「動画配信サイトは現在数多く登場しているが、我々はコンテンツの中身の充実度で差別化を図っていきたい。ライバルはスマートフォンやタブレットの中にあるアプリやサービスすべて」とフジテレビ+を位置づける。また収益モデルに関しては「スポンサーモデルと企画先行型の2つを考えている。我々の制作能力を使い、スポンサーのニーズに合わせながら作るもの、こちらから企画を売り込んで作っていくものの2つのモデルを展開していく」とした。
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