「全国タクシー配車」や「Uber」など、スマートフォンを使ったタクシー配車サービスが次々と登場しているが、東京ハイヤー・タクシー協会は1月21日、新たにスマートフォンで東京都内のタクシーを呼び出せる配車サービス「スマホ de タッくん」の提供を開始した。アプリはiOS版、Android版、Windows 8版を提供する。
スマホ de タッくんは、ユーザーのスマートフォンやタブレットの位置情報を元に、最も近い場所にあるタクシーを呼べるサービス。当初は、東京23区と武蔵野市、三鷹市を対象エリアに、日本交通、大和自動車、共同無線の全車両と、チェッカー無線の一部の車両を合わせた合計6500台で展開する。
今後はチェッカー無線の全車両と、グリーンキャブ、日の丸自動車の車両にも対応。4月時点で合計9200台が対応する予定で、東京都内の法人無線タクシーの約45%をカバーできるとしている。これまでもタクシー各社がアプリを使った配車サービスなどを提供していたが、1つのエリアで複数のタクシー無線グループが共通のアプリで配車サービスを提供するのは日本で初めてとなるそうだ。
同日の記者発表会で登壇した東京ハイヤー・タクシー協会 会長の富田昌孝氏は、「これまでは個々がスマホによる配車システムを提供していたが、その垣根を超えて“オールトーキョー”で展開する。1分でも早くお客様のもとに配車するとともに、無駄な走行をなくすなど効率化を図りたい。今後はさらにサービスの充実化をはかり、2020年の開催が決定している東京オリンピックの輸送対策にも貢献したい」と意気込みを語った。
サービスの提供にあたり日本マイクロソフトのクラウド基盤「Windows Azure」を採用。短期間かつ低コストにタクシー無線グループ各社のシステムを連携できる点が評価されたという。日本マイクロソフト代表執行役社長の樋口泰行氏は、ユーザーやタクシーの動態情報やニーズを解析することで、「さらに効率のいいサービスに結びつけることができる」と自信を見せた。
なお、東京ハイヤー・タクシー協会 副会長の樽澤功氏は、サービスに参加する各社がすでに提供している配車システムは「きめ細かい要望などに対応するサービス」、スマホ de タッくんは「とにかくすぐに乗りたい人のためのサービス」であるとし、それぞれが独自したサービスとして共存できると見ている。
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