ビジネスノウハウまとめサービス「U-NOTE(ユーノート)」を運営するU-NOTEは12月19日、ベンチャーユナイテッドとANRIを割当先とする第三者割当増資を実施したことを明らかにした。金額は非公開だが、数千万円規模とみられる。
U-NOTEは、大学生向けのノート共有サービスとしてスタート。その後サービス内容をピボットし、現在はビジネスに関するまとめコンテンツを紹介するメディアとなっている。
現在は、IT系イベントからビジネスに関するノウハウ、また書籍の売り上げランキングといったコンテンツを掲載。ユーザーは20代から30代前半の男性が8割程度だという。ページビュー(PV)などは非公開だが、この6カ月間、毎月40%以上成長している状況だという。「今は記事本数をどれだけ作るかが指標となっている。ビジネスマンの成功体験など、ストック型のコンテンツが多いため、1年前の記事でも読まれている」(U-NOTE代表取締役の小出悠人氏)。コンテンツはKDDIが提供するアプリ「auスマートパス タイムライン」にも掲載されている。
U-NOTEがコンテンツ作成で意識するのは「検索」と「ソーシャルメディアでの波及」の2点だという。「今までのメディアはライターにファンが付く、というモノだった。我々はインターネットの会社であり、ウェブサービスを作っている感覚。誰が書いても一定のクオリティになるようにしていきたい」(小出氏)。
マネタイズに関しては、「まだコンテンツを貯める時期。どんな情報をどう作ってどう届けるか、見せ方を考えていかないといけない」(小出氏)とのことだが、すでに記事広告なども開始している。「たとえば『●●社の語る営業ノウハウ』といった形でストック型のコンテンツを作り、当該サイトに誘導している。我々としても公式コンテンツが増えることになる。読者は記事に『PR』と付こうが付くまいが、面白ければ読んでくれる」(小出氏)。広告企画を中心にした収益で、単月黒字化を達成する月も増えているという。
同社は今回の資金調達をもとに開発体制を強化。コンテンツの拡充を図る。ベンチャーユナイテッド チーフベンチャーキャピタリストの丸山聡氏は、「(小出氏との)付き合いは長いが、この1年半での起業家としての変化率(成長の度合い)が非常に高い」とコメント。またANRIの佐俣アンリ氏も、「サービスとしての完成度はまだ1%かも知れないが“小出氏の会社”と思って投資している。極めてストイックにサービスを作ってきていた」とコメント。U-NOTEの事業に加えて、小出氏の起業家としての姿勢を評価した。
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