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消費者ニーズを“見える化”して開いたブルーオーシャン--JR東日本WBの改革 - (page 2)

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「いつ、どういうシーンで売れるのか」がわかり、ビジネス拡大の糸口をつかむ

 このように、自販機でどのような購買が生まれているのかを“見える化”したことによる恩恵はさまざまな形で生まれたという。笹川氏は、POSデータ分析で得た情報をどのように戦略的に活用したかをいくつかの例を挙げて説明した。重要なのは、データを基に仮説を立て、その仮説に基づいた販売戦略を実践しながらその売り上げ効果を検証するというPDCAサイクルを回すという点だ。


営業戦略への活用

 まず、商品の販売戦略の面では、顧客の購入時刻と商品の売上傾向との相関性を分析。「自販機は朝の通勤・通学ラッシュ時に売り上げのピークが来る」という経験値に加え、「小容量のペットボトル製品は午後に売上のピークを迎え、女性や中高年の顧客が購入する」という新たな仮説が見えてきた。このような購買動向に合わせた商品展開を強化することで、売り上げの向上が期待できることがわかったのだ。実際に小容量ペットボトル製品を積極的に展開したところ、ターゲットの時間帯における売り上げが上昇し、新たな需要の掘り起こしに成功したのだそうだ。


営業戦略への活用

 また、データ分析による需要の“見える化”は、プロダクトマーケティングにも大きな影響を与えた。笹川氏によると、同社のミネラルウォーター製品「フロムアクア」の購買動向をPOSデータから分析したところ、通勤や帰宅の乗車前に購買しているという結果が明らかになった。

 社内ではこの結果に疑問を抱く者もいたそうだが、後日実施した消費者調査の結果もPOS分析と同様の結論を導きだしたという。そこで、電車での移動中や持ち歩きながら飲みやすい商品にすることが売り上げ向上のカギになると仮説を立て、“落ちないキャップ”を採用した新デザインにした結果、売り上げを大幅に伸ばすことに成功したと説明した。

 このようなプロダクトマーケティングへの効果は商品を仕入れるパートナー企業との協業も活性化させ、データ分析を元に顕在化したニーズに応えるためのオリジナル商品の開発も積極的に推進しているのだそうだ。

 笹川氏はこのような成功体験を蓄積しながらさらにPOSデータを基に潜在需要を掘り起こすマーケティングを展開していくべく、改革を進めていくという。「頭だけで考えてしまうと失敗するリスクが高い。現場の経験値とPOSデータの分析を掛け合わせて、仮説検証をくり返し、マーケティングにおける知見を蓄積していく。新たな需要の掘り起こしや飲用シーンの提案を継続していきたい」(笹川氏)


営業戦略への活用

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