たしかにそう思われますが、これでも他のゲームに比べると女性会員の比率が最も少ないです。たとえば「ギャングソウル」というギャングをテーマにしたゲームもありますけど、これも女性は4割ぐらいいます。女性が多いサービスプラットフォームですから、送客がうまくいっている証拠でもあるのかなと思いますし、Amebaでなければこうはならなかったかと。課金に関しても割とまんべんなくコインを消費をされている感じですが、やはり男性のほうが多いですね。
やはり会員数の伸びと課金については、想定を遙かに上回っていました。ユーザーからは「ゲームに課金したことはあまりなかったが、声優さんの声がついているカードであれば価値はある」という声をよく聞きます。
キャラクターに入り込む感情移入のスピードが、声優の方の声を使っていることによってすごく早くなっているという感覚があります。それが結果的にキューピッドにお願いする(※ガチャを回す)ことにつながっていると思います。
また、アニメや声優に熱心な方が遊ぶことは想定していましたが、受け入れられる幅は狭いと思っていただけに、多くの方が遊んでいただける状態になったのも想定をしていなかったです。ただ振り返ってみると、声優の方でAmebaに公式ブログをお持ちの方もたくさんいらっしゃいますので、むしろAmebaで展開するゲームサービスとして親和性が高かったのではないかとも思います。
他のゲームサービスはどちらかというとAmebaのサービスをすでに利用している人にあわせたものが多かったですが、「ガールフレンド(仮)」は、このためにAmebaに登録した人が多く、加えて既存の会員さんも遊んでいただいたのが、そのまま数字に反映されたのかなと考えます。
キャラクターにもよりますが、声優の方をイメージしたり、趣味や好みの一部を反映させた設定にしているのもあります。それゆえに、声優のファンの方が、キャラクターを好きになるスピードが早くなっていると思います。たとえば望月エレナは声優の方をイメージした色が強く出ているかと思いますし、変わったところで姫島木乃子は声優の方自ら設定を考えていただきました。
要望として強くあることは認識しています。すごく難しいところでもあるのですが、トレードやバザー機能を導入すると、想定しないうちにカードの価値が下がってしまうこと、そしてそれを誰もコントロールできなくなってしまうのを問題視しています。ゲーム内イベントで頑張ったり、キューピッドにお願いをして手に入れたカードの価値が下がってしまうことが、運営側もそうですけどユーザーにとってはたしていいことなのかと思うんです。なのでトレードやバザー機能を導入しないという判断をしています。
代わりにというわけではないですが、特定のレアリティのカードをバッジ化して、自分の好きなカードと交換するというシステムは入れました。ある程度遊んでいけば、狙えなかった欲しいカードを手に入れられる状態を作って、カードを集めるモチベーションを維持しやすい環境にはしています。
最初はAmebaスマホのサービスのひとつという形で紹介されましたが、ほかのサービスやゲームに比べてユーザーを連れてくる力が強かったので、「ガールフレンド(仮)」を押し出した方が効果があるという判断のもとに増やしていきました。その際には、完全にキャラクターだけのCMにして、あまりソーシャルゲームっぽさを出さずに、アニメや声優が好きな方にアプローチする形にしました。評判は良かったですし、実際にたくさんの方がゲームを始めてくださったので狙い通りだったかなと。一方で、お茶の間にあのCMが流れると恥ずかしいという意見はいっぱいいただきました(笑)。
2012年12月に秋葉原で単独イベントを実施しましたけど、始発前から並んでくださるような熱心な方もいらっしゃいました。ただ、作品の認知度としてはおおよそ来場者の1~2割程度だったかと思います。やはり声優に対するユーザーの熱量が、私たちの思っていた以上に強いということを感じました。そのあと6月にも単独イベントを実施しましたが、そのときは作品を知っているという方が8割ぐらいだったので「ガールフレンド(仮)」としてのファンもいると考えています。
コアなファン層の方々にリアルなイベント、ネット番組やラジオなどゲーム以外の接点を定期的に作ってコミュニケーションが取れている状態にあるのは、見えないところで効いていると思っています。ほかにもイベント時のキャスティングや、アニメ作品とのコラボなどで信頼感を上げていくことは心がけています。
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