ミクシィは11月8日、2014年3月期第2四半期決算を発表した。累計の売上高は39億7900万円(前年同期比41.6%減)、営業損益は3億9800万円の赤字(前年同期は16億1200万円)、経常損益は5億2500万円の赤字(同15億8300万円)、純利益は13億5200万円の赤字(同12億500万円)となった。
SNS「mixi」やゲームを含むソーシャルネット事業では、機能強化にともなってmixiの課金ユーザーが微増。スマートフォン向けのネイティブアプリとしては「スピナン」や「モンスターストライク」の提供を開始するなど、新しい取り組みもはじめた。しかしスマートフォン版のmixiゲームの課金売上が伸びず、フィーチャーフォン版mixiゲームの売上も減少。広告売上も減少したことから、売上高は前年同期比45%減の34億5500円となった。
また求人サイトFind Job!に関してもIT業界に採用抑制の動きが見られたと説明。売上高は前年同期比15.2%減の4億2200万円となった。
同日開催された決算説明会で、ミクシィ代表取締役社長の朝倉祐介氏は、苦戦するゲーム事業について、「ブラウザからネイティブアプリに移行する市場の変化が、事業の立ち上がりが遅れた原因だ」と説明。また、協業するディー・エヌ・エー(DeNA)のタイトル自体がリリースから時間が経過していることも原因の1つだとした。今後は新規タイトルをDeNAが手掛けるMobageと同じタイミングでリリースするといった施策を進める。
さらに、(1)mixiを中心にした、ゲームや各種サービスによる「メディア・コンテンツ領域」、(2)ネットリサーチやミステリーショッピングといったリサーチ事業を中心とする「マーケティング領域」、(3)分社化したフォトブックサービス運営のノハナや、マッチングサイトや結婚支援事業を展開する新会社、Find Job!を展開するミクシィ・リクルートメントを中心とする「ライフイベント領域」――の3領域に事業を再整理して展開していくとした。
また、具体的な施策は語られなかったが、広告宣伝等の投資費用を除いた赤字について、第3四半期で底打ち、第4四半期から縮小することを目指すと説明。(1)SNS「mixi」内外での収益拡大、(2)外部事業への積極投資、(3)アントレプレナーの輩出――の“3つの変革”を進めるとした。
説明会の質疑応答では、記者からの「リストラがあったのか」という質問があったが、これについて朝倉氏は否定し、「人事異動だ」とした。質疑応答の内容や、同社が主張する人事異動についてはこちらでレポートしている。
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