後藤氏は「このカメラは肩の力を抜いて撮影を楽しむ、写真を撮ることに専念していただくためのもの。日頃は忙しくD4、D800を使っているが、日曜日にはふらりとこれを下げて出て行くという心持ちのもの」と説明した。
Dfを見ると、、まずボディ上面に配置された大きな金属製メカニカルダイヤルが目に入る。電源OFF時も含め、ISO感度、シャッタースピード、露出補正などの設定値を常時視認できる。さらに設定を随時ダイレクトに変更できるという利便性を備え、撮影により集中できるとした。
「デジタルカメラ全盛の時代に、旧来のカメラメーカーだけでなく電機メーカーとのサバイバルに入っている。存在価値やブランドイメージも向上させなければいけない」(後藤氏)話す。
最近のカメラはモードを選んで撮影する“コマンドダイヤル”が主流だ。それを踏まえて「ロゴを隠せば同じように見える。使われ感があると個人的に考えている」とし、後藤氏はメカニカルダイヤルを採用した理由を説明した。
往年の一眼レフを思わせるレトロな雰囲気も特長の一つだ。これについて、「特定の機種を真似たということはない。じっくり見ればわかるが、セルフタイマーの部分はF3のデザインに合わせたり、電池蓋のロックの部分、これはF2の裏蓋に似せたりしている。わかりやすいところでは、プレビューボタン、ファンクションなどはF2あるいはFM系のボタンのデザインに合わせている。そういった、分かる人が見れば分かるような工夫はしている」(ニコン 映像カンパニー 後藤研究室兼マーケティング本部 第一マーケティング部 第一マーケティング課の三浦康晶氏)と説明する。
また、記者からDfの満足度について問われ、「これまで100点は一度もつけたことがない。もしチャンスが与えられたら、──というのは予定以上に売れてニコンのイメージが上がったら、後継機種や派生機種ができる。まだやりたいことがある」と今後の開発に意欲を見せた。
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