StatCounterとNet Applicationsは、それぞれブラウザ利用の最適な計測方法について見解を異にするが、8月の調査結果には共通点が1つあった。それはMicrosoftの「Internet Explorer」(IE)がいくらか持ち直しているということだ。
両社はブラウザ利用の計測に異なる方法を採用している。StatCounterが調査対象のウェブサイトにおける全ページビューを計測しているのに対し、Net Applicationsは利用回数より実質のユーザー数を計測するため、1日1回しかカウントしない。その結果、StatCounter調査では「Chrome」がブラウザ首位となっているが、Net ApplicationsではIEがトップにつけている。
しかし米国時間9月1日発表の調査結果によると、8月に関しては、IEがどちらの調査でも成績を伸ばしたようだ。Net Applicationsの調査では、IEは2012年1月からシェア増加に転じ、Microsoftが10年前にブラウザ開発を一部中止したことで競合ブラウザに奪われた市場シェアの一部を、徐々に取り戻しつつある。
一方、StatCounterの調査では、Microsoftのブラウザシェアはずっと減少し続けていたが、7月に24.5%だったシェアが8月には25.6%に増加した。対するChromeは43.1%から42.8%に減少、「Firefox」は20.1%から19.3%とそれ以上に落ち込んでいる。
NetApplicationsの調査では、IEのシェアは7月の56.6%から8月は57.6%に増加、第2位のFirefoxは18.3%から18.9%へと数字を伸ばした。両者が増加したぶんChromeがシェアを下げ、17.8%から16%に大きく落ち込んだ。
「IE9」「IE10」、および「Windows 8.1」向けの「IE11」と、開発チームに発破をかけてきたMicrosoftにとって、シェア増加は喜ばしいニュースに違いない。これらのIEはいずれもパフォーマンスを改善し、各種ウェブ標準を無視せず受け入れることで、前のバージョンより競争力を増している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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