写真やテキスト文書など、さまざまなデータファイルをオンライン上で保管できる「オンラインストレージサービス」が数多く登場している。使ったことのある人はもちろん、そうでなくとも耳にしたことのある人は多いだろう。
オンライン上でデータ管理ができるので、USBケーブルなどでつなげなくても、手元にあるPCからスマートフォンやタブレットにファイルを移動したり、データをバックアップをしたりできるのがメリットだ。ここでは、数あるストレージサービスの中から特にお勧めしたい5つのサービスを紹介しよう。
まず最初に紹介するのは、ストレージサービスを世に広めた立役者でもある超定番のサービス「Dropbox」。使い方は実に簡単。PCにソフトをインストールするとDropbox用の共有フォルダができるので、管理したいファイルをここに入れるだけだ。LinuxやAndroid、iOS端末など幅広いデバイスで利用できるのも魅力といえる。
Dropboxの成功もあり、近頃は多くのストレージサービスが増えてきた。またその分だけ、各サービスがさまざまなオプション機能を提供している。しかしDropboxはいたってシンプル。多くの機能を必要としない人にとっては、非常に分かりやすく使い勝手のいいサービスだ。
他のDropboxユーザーを招待して管理しているデータを共有することも可能。メールには添付できない大きいサイズの写真や動画、ドキュメントも、Dropboxに保管すればすぐに相手に届けられる。また、ビジネス向けの有料版も用意されている。相手によって共有ファイルのアクセス権限を細かく与えたりできるもので、料金は年額795ドルから。なお、個人向けの有料版であるDropboxプロは年額99ドルからで、容量を100Gバイト以上に増やすことができる。
続いて紹介するのは、こちらも定番のストレージサービス「Google ドライブ」だ。Androidスマートフォンの普及によって、Googleアカウントを取得している人も多いと思うが、このGoogle ドライブも、Googleアカウントからアクセスできるサービスのひとつだ。「Google ドキュメント」とも連携しており、そこで作成したドキュメントは自動的にGoogle ドライブに保存される。
グーグルが提供していることから、気軽に使いはじめられるのはメリットだろう。無料版のストレージ容量は15Gバイトとなっている。また、Adobe製品やHD動画などを含む30種類以上のファイルをブラウザ上で表示できるのも大きな魅力だ。有料版は月額4.99ドルからで、容量を100Gバイトに拡張することができる。
「Box.net」は、他のユーザーの文書ファイルにコメントを残すなど、コミュニケーション、コラボレーションしながらデータを管理できる、ソーシャル機能の色合いが濃いストレージサービスだ。特に会社などでのチーム作業やビジネスユースの機能が充実している。また、PCに「Box Sync」をインストールすれば、Dropboxのように他のPCやスマートフォンとシームレスにファイルを共有できる。
ストレージの容量は、無料版であれば5Gバイト。月額制で25Gバイト(9.99ドル/月)、50Gバイト(19.99ドル/月)などに増設できる。さらに最大増設で容量制限を外すこともできる。なお、公式サイトが日本語表示ではないので「日本語には未対応?」と不安になるかもしれないが、Box.netはマイアカウントにアクセスすれば簡単に日本語表示に設定できるので安心してほしい。
月額500円でストレージ容量が無制限になるサービスが「Pogoplug Cloud」だ。最近はデジタルカメラなどの性能も向上し、画像1枚のデータ量も大きくなっている。そのため、人によっては数Gバイトのストレージサービスではすぐに容量がオーバーしてしまうこともあるだろう。
先ほど紹介したDropboxなどは非常に使い勝手がよく便利だが、やはり容量が少ないため、残量を気にしながらデータを管理しなければならない。とにかく大量のデータをバックアップしておきたいという人にはPogoplug Cloudをお勧めしたい。なお、5Gバイトまで利用できる無料版も用意されているので、まず使い勝手を試してみるのがいいだろう。
「Bitcasa」もPogoplug Cloudと同様に容量無制限のオンラインストレージサービスだ。月額10ドルで、容量不足の悩みから解放される。なお、こちらも10Gバイトまで利用できる無料版が提供されている。チャットやメール、検索機能なども搭載されているので、Bitcasa内で簡単な仕事なら完結させられる。また、マルチデバイスに対応しているので、スマートフォンからデータを管理することも可能だ。
以上、定番のストレージサービスと新鋭の無限ストレージサービスを紹介した。「無制限ストレージ」は提供する企業にも大きな負担がかかると思われるが、従量課金型の定番サービスと比べて画期的なものであることも確かだ。これらは用途によって使い分けるのがいいだろう。
また、オンラインストレージサービスにはセキュリティ面で不安を感じてる人もいるだろう。しかし今回紹介したサービスは、すべてアップロード前にデータを暗号化しているので安心して使えるはずだ。どこにいても、誰とでも、簡単にデータを共有できるオンラインストレージ。利用しておいて損はないだろう。
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