Barack Obama米大統領は米国時間8月9日、米政府機関による情報収集を擁護しつつ、監視活動の適法性について国民や他国の人々が抱いている懸念を和らげることを目的とする4つの方針の概要をホワイトハウスでの記者会見で明らかにした。
1つ目は、政府が米国人の通話記録からデータを収集する根拠としている米国愛国者法(US Patriot Act)第215条について、「適切な改革」を目指すことだ。
「議員や民間の自由主義論者たちと対話を行った結果、不正利用を防ぐ保護措置を追加できると国民にもっと信じてもらえるようにする方法はある、と私は確信している。例えば、この権限行使に対する監督の強化、透明性や制約の拡大などを実行するための措置を講じることが可能だ」と、Obama大統領は述べた。
2つ目は、議会と協力しながら、外国諜報活動監視裁判所(FISC)による監督への国民の信頼を高めることだとObama大統領は言う。FISCは諜報活動に関する司法審査を行う機関だ。
3つ目としてObama大統領は、監視プログラムに関する情報をもっと公開するよう当局に指示する方針を掲げた。
国家安全保障局(NSA)も、市民的自由とプライバシーに関する専任の係官を配置するとともにウェブサイトを設置して透明性を高めていく計画だ。
4つ目としてObama大統領は、外部の専門家からなる委員会と協力して情報および通信技術を見直すことを明らかにした。
国民の信頼を得る方法を見出すため、独立した委員会が監視技術に重点を置いて米国の能力を見直すことになる。この委員会は60日以内に中間報告を取りまとめ、2013年末までに最終報告書を提出する予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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