プラクテックスは7月31日、スマートフォンなどで個人の健康データを総合的に管理できる無料アプリ「HEALTHPLAYER」のiOS版の提供を開始した。Android版は5月から提供している。
HEALTHPLAYERは、アプリに内蔵されている機能を使って、スマートフォン単体で消費カロリーと歩数を自動的に記録する。この2つの健康情報(ヘルスケアデータ)のほかに、体脂肪率や基礎体温、生理日、血圧、脈拍数、食事の記録は手動で入力できる。
またエー・アンド・デイ(AND)が開発する体組成計や血圧計とBluetoothで連携して、データを転送することもできる。Android版は、ANDの体組成計や血圧計に加えて、活動量計、テルモの基礎体温計と連携。Android版ではFeliCa対応の機器とも連携する。
HEALTHPLAYERがターゲットするユーザーは20代以上の男女。HEALTHPLAYERを活用することで、健康維持や美容、アンチエイジングを考えるユーザーに、指標となる歩数や消費カロリー、体重などのヘルスケアデータを個人で管理できるようになる。
より長くアプリを使ってもらうためのゲーミフィケーションとして、あらかじめ設定した条件を達成すると、各種のレコードを獲得できるような仕組みを取っている。ゲーミフィケーションとしては、すべてのユーザーの中でどの位置に属するかといった情報をダッシュボードという形で表示する機能も搭載している。
HEALTHPLAYERでは、データを記録するだけでなく、ユーザーに対してヘルスケアにかかわる食やスポーツ、生活習慣などの情報を配信する。記録したヘルスケアデータを活用したコンテンツやキャンペーンなどの配信も予定している。
スマートフォンの普及に加えて、体組成計や活動量計などの個人向けヘルスケア機器も普及していることから、個人で自らの健康情報を記録する(Personal Health Record:PHR)仕組みに注目が集まっている。プラクテックスが提供するHEALTHPLAYERも、その流れにある。
HEALTHPLAYERの場合、PHRという極めてプライバシーレベルが高い情報を取り扱うために、ヘルスケアデータを扱うことに特化した独自のPHRシステムをSRAと共同で開発した。どうシステムは、信頼性と拡張性を重視しているという。
プラクテックスのヘルスケア事業では、HEALTHPLAYERに記録されたデータをもとに、身体の特徴や運動習慣などに基づいた、ユーザーごとに最適化された情報を配信することが中核となる。将来的には、ユーザーごとに許諾を得ることで、第三者へのアクセス権を付与して、データを開示することを想定している。
この仕組みを活用すれば、例えば、スポーツジムでの以下のようなことが可能になる。HEALTHPLAYERのユーザーは、スポーツジムからのアクセスを許可。1週に1回通っていたが、ある時期から通わなくなった場合に、スポーツジムのトレーナーから情報を配信して、再びスポーツジムに通うようになるという活用だ。
一般的なPHRでは、ヘルスケア機器メーカーや通信事業者がユーザーを囲い込む形でサービスを提供する。あるヘルスケア機器のデータは、そのメーカー以外では使えないといったことが往々にしてある。プラクテックスは、どのヘルスケア機器でも対応することを目指している。
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