ボリビア、ニカラグア、ベネズエラがスノーデン氏の亡命受け入れを表明か

Dara Kerr (Special to CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年07月08日 14時09分

 米国家安全保障局(NSA)の内部告発者であるEdward Snowden氏がロシアの空港に留まったまま、自身の受け入れ先となる第三国への乗り継ぎを待っているとうわさされている。そうした状況が、まもなく終わりを迎えるようだ。

 The Guardianによると、ボリビア、ニカラグア、ベネズエラの3カ国がSnowden氏の亡命受け入れを表明したという。

 これら3カ国の各大統領は、Snowden氏に亡命を打診していると発表した。これは、ボリビアの大統領を乗せてロシアからボリビアへの帰路についた航空機が、欧州数カ国から領空に入ることを拒否されたことから、進路を迂回し、オーストリアに着陸した問題を受けたもの。同機は、各当局からSnowden氏の同乗が疑われたために行先を変更した。

 この問題は中南米諸国で騒ぎを巻き起こし、これらの国々が一斉に欧州での領空通過拒否を非難する事態になっている。

 The Guardianによると、ボリビアのEvo Morales大統領はこの問題を受けて、「これは中南米諸国の大統領のみならず、中南米各国に対するあからさまな挑発だ。彼らはアメリカ帝国主義の手先を使ってわれわれを脅し、黙らせようとしている」と発言したという。

 Snowden氏は数十カ国に亡命を申請したもようだ。ボリビア、ニカラグア、ベネズエラは、この件に前向きな姿勢をとった最初の国々である。WikiLeaks創設者のJulian Assange氏の亡命を認めたエクアドルは、依然としてSnowden氏の亡命を受け入れるかどうかを決めていないと、The Guardianは報じている。

 Snowden氏は当初、ロシアへの亡命を申請していた。しかし、ロシアのVladmir Putin大統領が同国への亡命の条件として、Snowden氏が「われわれの米国のパートナーに損害を与えることを意図した活動」を止めなければならない、との意向を示したことから、その後ロシアへの亡命申請を取り下げた。

 米政府は、NSAの情報漏えい発覚以降、Snowden氏のパスポートを無効にしており、米国への身柄引き渡しに向けた活動を進めている。The Guardianによると、同氏には、国防関連情報を無許可で開示した容疑、機密の通信傍受による情報収集を無許可で公表した容疑のほか、政府資産の窃盗容疑が掛けられている。いずれの容疑も、最大で10年間の懲役と25万ドルの罰金が科される。


Edward Snowden氏
提供:The Guardian/Screenshot by CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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